続いては、8月19日に、JR八高線の高麗川駅で撮影した、209系3000番台のハエ62編成(クハ209-3002F)による直通の川越行きです。
ハエ62編成(クハ209-3002F)は、1996(平成8)年3月16日の八高線の八王子~高麗川間(通称八高南線)の電化と共に導入された209系3000番台の4編成のうちの1本であり、ハエ61編成(クハ209-3001F)が川崎重工業、他の3編成が東急車輛製造(現、総合車両製作所横浜事業所)で製造されていました。
これまでの黄緑色にオレンジ色が入った帯が使われるようになったのは、209系の時からであり、川越線と中央線が繋がったことに由来しています。
1996年の電化当時は、立川~川越間の直通列車も運転され、かつて中央快速線で活躍していた201系も高麗川まで乗り入れていました。
高麗川駅は、西側に駅舎のある2面3線の駅であり、1番線と3番線は、八高南線(拝島、八王子方面)と川越線(川越方面)、2番線は、八高北線(寄居、高崎方面)で使われています。
八王子、大宮、高崎の各支社の境目の駅でもあり、八高南線の八王子~高麗川間は八王子支社、川越線の大宮~川越~武蔵高萩間は大宮支社、八高北線の毛呂~倉賀野~高崎間は高崎支社の管轄となっています。
高麗川駅は、八王子支社管内となっているし。
高麗川駅が出来たのは、1933(昭和8)年4月15日の八高南線(当時)の東飯能~越生(おごせ)間の開業の時であり、1940(昭和15)年7月22日には川越線も乗り入れるようになっています。
現在は、八高南線として開業した高麗川~小川町間も、八高線の非電化区間の総称である八高北線と呼ばれているし。
209系3000番台は、一昨年8月22日の東京総合車両センターのイベント(夏休みフェア2015)で、ハエ61編成が試乗電車として使われていたことを覚えています。
今年の東京総合車両センターのイベントは、明後日(8月26日)に行われる予定であり、横須賀・総武快速線用のE217系の4両編成が試乗用車に使われる予定となっています。
八高北線の高麗川~丹荘間は、埼玉県で唯一の非電化旅客路線であり、高麗川~寄居間が緑の多い区間、寄居以北は田園風景を走ることになります。
神奈川県のほうは、1991(平成3)年3月16日の相模線(茅ヶ崎~橋本間)の電化により、東京都よりも先に旅客区間全線が電化されたことになったし。
千葉県では、JR久留里線、小湊鐵道、いすみ鉄道の3路線が非電化旅客路線であり、これらの路線は房総三大非電化ローカル線でもあります。
丹荘駅からは、1986(昭和61)年12月までの間、上武鉄道線(丹荘~西武化学前間)が出ていたこともありました。
1972(昭和47)年12月末に旅客営業が廃止された後、1986年まで貨物線として残されていたし。
西武化学前駅の由来である西武化学工業は、1985(昭和60)年に朝日工業に変更されていたけど、西武鉄道などの西武グループとは別のセゾングループの企業でもありました。
セゾングループは、西武百貨店や西友などが傘下となっていたけど、現在は解体されています。
西武百貨店は、2009(平成21)年8月1日にそごうとミレニアムリテイリングとの合併によりセブン&アイ・ホールディングス傘下のそごう西武となり、西友はアメリカのウォルマートの傘下となっているし。
大宮などにあるそごうの由来は、前身である十合呉服店のことであり、十河ではないです。
西武百貨店の前身は、武蔵野鉄道の系列だった武蔵野デパートであるし。
西武線と八高線の出会う駅は、拝島駅と東飯能駅であり、どちらも西武線と隣り合っています。
西武鉄道は、以前コクド(旧国土計画)の子会社であったけど、2006(平成18)年2月1日にプリンスホテルに吸収合併されていました。
高麗川駅からは、1999(平成11)年10月まで太平洋セメント(旧、日本セメント)の埼玉工場への引き込み線が出ていて、セメント輸送が行われていたことで有名でありました。
高麗川駅は、その名の通り高麗川が近くを流れているけど、曼珠沙華などで有名な巾着田へは、西武池袋線(秩父線)の高麗駅からのほうが近いです。
高麗川駅のある埼玉県日高市は、1991(平成3)年10月1日に入間郡日高町の市制施行により出来た市であります。
前身となる入間郡日高町は、1955(昭和30)年2月11日に高麗村と高麗川村との合併により出来たものであり、翌年の1956(昭和31)年9月20日に高萩村とも合併されて、現在の日高市の部分が出来上がっていたし。
高麗川駅は、開業当時高麗川村だったのであります。
川越線の武蔵高萩駅は、高萩村だった場所にある駅であり、常磐線(茨城県高萩市)の高萩駅と区別する為に武蔵高萩と呼ばれています。
武蔵高萩駅発着のイーグルバス(川越市に本社のあるバス会社)による路線バスでは、高萩駅と表示されているので、常磐線の高萩駅や、茨城県高萩市が舞台となっているNHKの朝の連続テレビ小説である「ひよっこ」を思い出してしまいます。
ひよっこのほうは、有村架純氏主演で、今年9月30日まで放送される予定であり、番組には、昔ながらのボンネットバスも出てきています。
このボンネットバスは、水戸偕楽園の梅まつりでの無料遊覧バスとしても使われているし。
ひよっこの主題歌は、桑田佳祐氏による「若い広場」であり、昨日(8月23日に)発売された桑田佳祐氏のニューアルバムである「がらくた」に収録されています。
常磐線の高萩駅には、209系ベースのE501系も乗り入れているので、高萩繋がりでこのことを話題にしました。
昨年9月6日には勝田からいわきまでE501系で移動していたし。
209系3000番台は、E501系と同様に方向幕のままとなっているので、撮影する楽しみもあります。
並びの車両は、八高北線のキハ110-218+219号車(連番)による小川町行き(ワンマン運転)であり、側面がLED化されています。
八王子~高麗川間の区間運転は、非電化時代から行われているので、それが電化後も受け継がれているし。
大宮~高麗川間の直通列車が廃止され、川越駅で系統分割されたのは、1989(平成元)年3月11日のことであるし。
川越線は、JR東日本による小江戸川越へのアクセス路線でもあることから、おさんぽ川越号やぶらり川越号と言った川越までの臨時列車も運転されることもあります。
その場合は、非電化時代と同様に大宮駅の地上ホームから亘り線を通って川越線に入ることになるし。
おさんぽ川越号は、茂原~川越間(外房、京葉、武蔵野線経由)でE257系500番台による5両編成、ぶらり川越号は、日立~川越間(常磐、武蔵野線経由)で651系による7両編成(グリーン車付き)となっているけど、快速扱いで全席指定であります。
川越線の川越駅は、2面3線(3~6番線)であり、日中は大宮、新宿、新木場方面が3番線、高麗川、八王子方面が4番線発着となっているので、西武池袋線の飯能駅での西武秩父方面への乗換の風景に似ているところがあります。
八高北線は、埼玉県で唯一の非電化区間だけでなく、関東で唯一キハ110系列が活躍する路線でもあるし。
八高・川越線の209系では、元りんかい線の3100番台よりも3000番台のほうが209系らしさを感じます。
このように、高麗川駅で209系3000番台を良い感じで撮影することが出来て良かったです。
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八高・川越線の209系3000番台ハエ62編成
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