
続いては、西武鉄道新宿線の本川越駅(時の鐘と蔵のまち)で撮影した、10000系(ニューレッドアロー)の10112F(カナヘイの小動物のキャラクターであるピスケ&うさぎ)のラッピング電車である小江戸23号で、折り返しは、本川越 17時33分発西武新宿行きの小江戸36号となっていました。
本川越駅は、副駅名である「時の鐘と蔵のまち」に最も近い場所にある2面3線の駅であり、1990(平成2)年8月に改良される前は、3面5線となっていました。
1面2線の島式ホームを経て、1998(平成10)年に現在のような中間に特急専用ホームの入った2面3線の駅となったけど、その特急専用ホーム(2番線のみ使用で、3番線は未使用)は、7両分しか入れないので、来年3月に池袋線系統に001系新型特急Laview(ラビュー)、8両編成が導入された後も当面10000系で残される結果となってしまったのであります。
10112Fは、2003(平成15)年3月のデビューの時から西武新宿線の小江戸号一筋で運転されているイメージが強いけど、2011(平成23)年には、池袋線系統のちちぶ、むさし号に使われていたことがあったので、2007(平成19)年12月の変電所の改良により、回生ブレーキ付きの車両が西武秩父線への乗り入れが解禁となったお陰でもありました。
2003年3月に池袋線の特急が増発された時に、新宿線にVVVF車である10112Fを入れて、従来の抵抗制御車の1編成を池袋線に転属させていたのは、当時西武秩父線でVVVF車の乗り入れが認められていなかったからです。
この10112Fの車齢が約15年と若い為に、001系Laview導入後も新宿線系統で残ることが予想されます。
本川越駅は、1895(明治28)年3月21日に、川越鉄道川越線の駅として開業した駅であり、当時は川越駅となっていました。
1940(昭和15)年7月22日に川越線の川越駅(現在はJR東日本の駅)が開業してからは、本川越駅となり、東武東上線の川越西町駅が川越駅に変更されていました。
川越鉄道の時代は、国分寺~川越(現、本川越)間が一つの路線(川越線)となっていたけど、1927(昭和2)年4月16日に村山線(東村山~高田馬場間)が開業してからは、国分寺~東村山間が支線となっていました。
1952(昭和27)年3月25日に西武新宿まで延長された時に川越線(西武)と村山線の統合により西武新宿線となり、国分寺~東村山間は西武国分寺線に変更されて現在の形となっています。
国分寺~新所沢、本川越間の直通列車(2000系の6両編成)は、川越鉄道の時代を彷彿とさせる列車であります。
国分寺駅で、西武国分寺線のホームがJR中央快速線の駅に面した場所にあるのは、中央線と線路が繋がっていたことの名残であり、川越鉄道の時代には、甲武鉄道(中央線の前身)の飯田町駅(のちに貨物駅に転用されて廃止された駅で、飯田橋駅付近にあった)からの直通運転列車もありました。
西武池袋線の前身は、1915(大正4)年4月15日に、現在の西武鉄道の母体である武蔵野鉄道によって池袋~飯能間で開業した武蔵野線(現在のJRの路線とは別)であり、川越鉄道(のちの(旧)西武鉄道)によって開拓された川越線(新宿線系統の原点)と同様に、現在のJR線と同じ路線名を名乗っていた路線であったことが分かります。
1945(昭和20)年9月22日に武蔵野鉄道と(旧)西武鉄道の合併により、西武農業鉄道となり、翌年の1946(昭和21)年11月15日に現在の西武鉄道となっていました。
JR武蔵野線と川越線は、どちらも中央緩行線で活躍していた209系500番台やE231系が使われている路線であります。
本川越駅西口は、一昨年2月20日に、バカの壁ならぬ本川越の壁が取り払われた上で開設されたものであり、西口広場の整備、周辺の道路の拡幅により、東武東上線(東上本線)の川越市駅まで、迂回せずに徒歩5分程度で行くことが出来るようになり、西口から東口(蔵のまち口)への通り抜けも出来るようになったという嬉しい出来事がありました。
脇田信号場~本川越間は、西武新宿線で唯一の単線区間であり、2001(平成13)年12月に完全複線化される前の笠縫信号所(現在は廃止)~飯能間はそれに似ていました。
狭山市駅は、1895年3月21日の開業当時は、入間川村(のちの入間川町)だった為に、入間川駅と呼ばれていました。
1954(昭和29)年7月1日に入間村、堀兼村、奥富村、柏原村、水富村の合併によって狭山市となった後も駅名が入間川のままだったけど、1979(昭和54)年3月25日には、現在の狭山市駅となったのであります。
埼玉県の狭山市は、8月の第一土曜日と日曜日に、入間川七夕祭りが行われることで有名であり、発車メロディーに「たなばたさま」が使われています。
11月3日には、航空自衛隊の入間基地で入間航空祭が行われることにより、最寄り駅である池袋線の稲荷山公園駅が混雑することで有名であるけど、その場合には、新宿線の狭山市駅を使うことも推薦されています。
西武新宿または高田馬場から小江戸号に乗った時の大人の特急料金は、東村山、所沢までが400円、狭山市、本川越までが500円(ワンコイン)であり、所沢~本川越間では400円掛かります。
川越は、2009(平成21)年3月30日から9月26日まで放送されていたNHK朝の連続テレビ小説「つばさ」、多部未華子氏主演の舞台で有名であり、同年7月4日からは、2番線(特急専用ホーム)の発車メロディーが、その主題歌である、アンジェラ・アキ氏による「愛の季節」となっています。
当時は10111F(現在は池袋線系統(小手指)所属)による「つばさ」のラッピング電車が小江戸号で運転されたことで話題になっていました。
川越の時の鐘は、川越のランドマークとして有名であり、6時、12時、15時、18時の4回鐘の音が鳴り響くことになっているけど、その鐘の音は、環境省による「残したい 日本の音風景百選」に認定されています。
川越の時の鐘を見て、川越と言えばやはりこれだなと思いました。
来年は、3月のLaviewのデビューのほか、10月14日の鉄道の日に、西武秩父線(吾野~西武秩父間)の開業及び西武の有料特急が5000系(初代レッドアロー号)でデビューしてから50年(半世紀)という節目を迎えることになります。
このように、本川越駅でも10112Fによるピスケ&うさぎのラッピング電車を良い感じで撮影することが出来て良かったです。