こちらは、6月7日に、都電荒川線の荒川電車営業所(荒川車庫)で行われた、2015路面電車の日イベントで、展示されていた、8500形8505号車によるとあらんラッピング電車です。
とあらんのラッピング電車は、左右異なる色調のラッピングで、都電荒川線のマスコットキャラクターであるとあらんが描かれています。
行き先表示のほうは、とあらんが登場する前や、登場した時に、とあらんと表示されていたので、LEDならではだと思っていました。
都電の8505号車は、1993(平成5)年4月に、冷房改造の対象から外された7012号車と7014号車な置き換え用として、8504号車と共にデビューした車両であり、座席が8503号車と同じ全席1人掛けのクロスシート(バス型シート)となっています。
デビュー当時は補助席もあったけど、ロングシート車である8501号車と8502号車も含めて撤去されていたし。
東急世田谷線の300系の座席も、このようなバス型シートとなっています。
8500形がデビューした時点では、7000形や7500形を全て8500形に置き換える計画もあったけど、都の財政難により中止され、5両で製造が打ち止めとなったことにより、この8505号車がラストナンバーとなったのであります。
7000形のように車体再更新されなかった7500形は、花100形に改造された7510号車を除き、8800形や9000形によって置き換えられ、7000形が未だ現役という結果となっていたし。
2011(平成23)年1月には、 前面の表示が方向幕からLEDに変更され、側面のLED表示が明朝体からゴシック体に変わっていました。
車内の案内表示が降車口の上から、運転台後部に移設され、7000形や9000形と同じタイプに変更され、自動放送も独自のものから、他の形式と同じタイプとなっていたし。
現在案内表示のある場所には、マナー表示がありました。
このような方向幕表示からLED表示への変更は、翌年の2012(平成24)年の8501号車をもって完了していたし。
同年12月16日には、8505号車が大塚駅前で車両故障を起こし、8501号車による牽引により帰庫し、翌年の2013(平成25)年9月まで、休車状態で置かれていました。
復活した後、12月には、制御機器更新により再び運用離脱され、翌年の3月末には、インバータ装置が、GTO方式から、8800形や9000形と同じIGBT方式に交換されていたし。
当時は、帝京大学のラッピングが施されていたけど、8808号車に譲る形で解除され、非ラッピング車両となっていました。
8500形の制御機器更新は、8502号車と8503号車にも行われ、8501号車と8504号車はGTO方式のままとなっています。
やはり経年劣化や部品確保の問題等により交換されたのもそのはずであるし。
8505号車は、今年4月末に、制御機器更新後初の定期検査から出場し、6月7日にとあらん号となって現在に至っています。
とあらん号は、側面のラッピングだけでなく、前面のヘッドマークや、内装にもとあらんが描かれているので、乗る楽しみがあります。
8500形のもう一つの特徴は、都電荒川線の車両で8500形だけにある角形のヘッドライトであります。8800形や9000形は、丸型となっているし。
左側に止まっていた9002号車のほうは、9001号車と共に路面電車のヘッドマークが付いていなかったことで残念に思っているし。
都バスのマスコットキャラクターであるみんくるのラッピングバスが運転されていることに対し、都電でとあらんのラッピング電車が運転されればいいなと思っていたので、実現されたことで嬉しく思っています。