6月7日は、上野東京ライン(東海道線)の東京駅で、253系(元初代NE'X)のOM-N02編成(クモハ252-1002F)による、鬼怒川温泉発、東武線、上野東京ライン経由、大船行きの臨時特急きぬがわ92号を撮影しました。
この列車は、4月12,19日と、6月7,14日に運転されたもので、前日の土曜日の大船発鬼怒川温泉行きのきぬがわ93号の帰りの便であり、鬼怒川温泉を、14時22分に出た後、下今市、新鹿沼、栃木(東武線)、大宮、浦和、赤羽、上野、東京、品川、川崎、横浜、戸塚に停車してから大船へと向かう列車であり、往路の93号も同じ停車駅でありました。
このような臨時列車は、定期運用と同様に、新宿経由が当たり前となっていたけど、上野東京ラインの開業により、往年湘南日光号で見られていた東京駅から日光方面へと向かう列車が復活するなど、自由度が高まっています。
これまで、大船、品川、八王子、千葉からの臨時列車が運転された実績があり、どちらも253系の初代NE'X(成田エクスプレス)時代を彷彿とさせるし。
上野東京ライン経由ということで、川崎、品川、東京、上野からの利用が可能となっていたことも見逃せない状態でもありました。
鬼怒川のほうは、日光とは異なり、東武線の独占状態となっているのでJR線と東武線の直通列車ならではの列車となっているし。
新宿と東武日光・鬼怒川温泉を結ぶ直通特急は、2006(平成18)年3月18日に登場した列車であり、当初から、JR2往復(うち1往復は日光号)、東武2往復(全て100系スペーシア(グリーン車扱いの4人用個室付き)によるスペーシアきぬがわ号)の4往復であり、JRでは、485系または189系の彩野編成が使われていたけど、2011(平成23)年6月4日に、253系に置き換えられて現在に至っています。
当初は、4月16日のデビュー予定だったけど、同年3月11日に発生した東日本大震災の影響により延期され、4月29日に運行が再開された後、6月3日まで485系が使われていました。
東武100系スペーシアのうち、直通運用に対応した編成は、106,107,108Fであり、臨時列車に使われる場合でも、これらの編成に限定されています。
このような直通運転は、栗橋駅を介して行われているので、連絡線を引きやすい環境であったことから実現していたのであるし。
使用列車は、JR253系は、日光1号→きぬがわ4号→きぬがわ3号→日光8号
東武100系スペーシアは、スペーシアきぬがわ2号→3号→6号→7号
これらの定期運用の途中停車駅は、池袋、浦和、大宮、栃木(東武線)、新鹿沼、下今市で、一昨年3月16日には、湘南新宿ラインと共に浦和駅も停車駅に加わっています。
栗橋駅では、乗務員交代による運転停車となっているし。
JR車による運用で、東武100系による代走(スペーシア日光、スペーシアきぬがわ)も見られることもあるけど、3月23~26日の間もきぬがわ3,2号に限り、こうなっていました。
253系は、1991(平成3)年3月19日に、新宿、池袋、横浜から東京経由で成田空港を結ぶNE'X(成田エクスプレス)でデビューし、2010(平成22)年まで、空港アクセス特急として活躍していました。
1992(平成4)年には、ローレル賞を受賞していたし。
2009(平成21)年から2010(平成22)年に掛けて、E259系(2代目NE'X)に置き換えられたことにより、初期型は、長野電鉄に2100系(スノーモンキー)として譲渡されていた3両の付属編成のうちの2本(旧Ne107,108編成)を除いて廃車となったけど、2002(平成14)年に日本国内と韓国で行われていたFIFAワールドカップに伴う増備用として導入されていた200番台(Ne201,202編成)の2本に関しては、485系や189系の置き換え用として、日光・鬼怒川直通特急用に転用されていたのであります。
これらの編成が導入された当時は、中央・総武緩行線(元をただせば京浜東北線)で活躍していた205系の武蔵野線転用に伴うVVVF化により捻出されていた主電動機が転用されていました。
200番台は、側面全てがLED表示となっていたことでも見分けることが可能となっていたし。
日光・きぬがわ号への転用により、大幅にリニューアル化され、前面が非貫通となったと共に、愛称名表示器も取り付けられています。制御機器がVVVF化され、1000番台となっていたし。
愛称名表示は、3段階に変更されており、韓国語(ハングル)の表示もあります。
この列車は、2011(平成23)年2月12日に品川駅で行われていた車両展示会で見たことがあるけど、当時は展示会が行われていたホームが臨時ホーム扱いとなっていました。
同年10月15日の大宮総合車両センターでのイベントで、試乗会用として使われていたけど、今年も使われるはずでした。
やはり5月21日に栃木県内で発生していた踏切事故の影響により、185系に変更されていたし。
専用車両だった485系のほうは、磐越西線の快速あいづライナーに転用されたけど、それが3月14日の改正で廃止され、国鉄色の臨時快速あいづ号に置き換えられているので、定期運用から離脱されています。
きぬがわ92号が東京駅の10番線に停車していた時に、新幹線ホームの20番線に止まっているE2系の10両編成(J51編成)による東北新幹線のはやて113号(盛岡行き)との組み合わせを見ることが出来たのは、上野東京ラインならではであります。