こちらは、12月12日に、箱根登山鉄道の箱根湯本駅で撮影した、2000形サンモリッツ号の2005Fによるグレッシャー・エクスプレス(氷河特急)塗装です。
2000形のサンモリッツ号は、1989(平成元)年3月18日に、箱根登山鉄道の創立100周年及びスイスのレーティッシュ鉄道との姉妹鉄道提携10周年記念により2001Fの1編成が導入されたものであり、レーティッシュ鉄道沿線に因んだサンモリッツ号と命名されていました。
1000形のベルニナ号と比べて変化した点は、前面の窓が1枚窓となったこと、親会社の小田急電鉄10000形ロマンスカーHiSE車(2012(平成24)年3月まで活躍していた車両)に準じた塗装、箱根登山鉄道初の冷房車となったことなどであります。
冷房装置に関しては、床上に抵抗器がある関係で、床上に搭載することが困難であることから、車端部に設けられ、その見返りとして、非常用の貫通扉が設けられたのであります。
当初は2両編成で、セミクロスシートとなっていました。
1991(平成3)年には、111+112号車の置き換え用として2003Fが導入されて2編成となり、1993(平成5)年12月には、中間車の2201号車と2202号車が組み込まれて3両固定編成化されていました。
1997(平成9)年6月には、最終増備車である2005Fが3両編成として導入され、モハ3形の最後の砦だった114号車が置き換えられていたし。
2004(平成16)年には、1000形ベルニナ号が1001,1003F共に冷房改造されたことにより、電源確保の為に2201号車が1001F、2202号車が1002Fにそれぞれ連結された上で3両化され、2001Fと2003Fが2両編成に戻されていました。
2両編成に戻された2編成は、2010(平成22)年にロングシート化され、昨年からは、3000形アレグラ号との連結対応により連結器が交換され、アレグラ号に準じた塗装となったのであります。
3両編成のまま残された2005Fは、現在でもセミクロスシート車であり、2009(平成21)年3月には、レーティッシュ鉄道との姉妹鉄道提携30周年記念として、グレッシャー・エクスプレス(氷河特急)塗装となっています。
先頭車は赤と白のツートン、中間車は赤色という際立った塗装で、サンモリッツ号に似合っているし。
グレッシャー・エクスプレス(氷河特急)は、スイスのマッターホルン・ゴッタルド鉄道とレーティッシュ鉄道によって、ツェルマットとサンモリッツの間を結ぶ山岳列車であり、ちょうど2005Fの愛称名の由来であるサンモリッツを通ることになっています。