10月18日は、渋谷から溜池山王まで、カウントダウンを迎えた東京メトロ銀座線の01系の01-122Fによる上野行きに乗りました。
01系は、2013(平成25)年の1000系の量産車の導入により01-131Fが廃車となったのを皮切りに廃車が進められており、現在稼働出来る編成は22Fと30Fの2編成だけとなっているので、カウントダウンを迎えています。
最近になってからは01-106Fが廃車となり、新茂原まで陸送されていたので、若番編成は、中野工場に疎開留置されている01-104Fが最後となっているけど、この編成も搬出されるのも時間の問題となっているし。
01-122Fは、1987(昭和62)年に川崎重工業で製造された最後の非冷房車のグループであり、暖房装置が省略されていた為に、01-104Fと同様に01-123Fまで続いた非冷房車及び非暖房車となっていました。
1990(平成2)年に導入された01-124Fからは、冷房装置と暖房装置が搭載され、01-123F以前の編成が冷房化されていたけど、暖房装置の取り付けが行われなかった為に、冷房が付いていても暖房が付いていない非暖房車という珍しい現象が発生していました。
01-130Fは、1991(平成3)年製で、冷房装置と暖房装置が付いているので、01-122Fが最後の非暖房車であることが分かります。
01系のうち、1992(平成4)年に導入された01-132F以降は、LED表示となり、そのうちの01-135Fと136Fの先頭車は、01形として熊本電気鉄道(熊本電鉄、熊本県)に譲渡されていました。
これらの編成が熊本入りに選ばれた理由は、上熊本線での車両限界をクリアしていることだけでなく、LED表示であることに加え、冷房装置と暖房装置が付いていることであります。
銀座線では、地上を走ることがほとんどないので暖房が付いていなくても問題はないけど、熊本では全て地上を走るので暖房付きが適しているのもそのはずであるし。
熊本電鉄に譲渡された01形は、200形(元南海電気鉄道22000系)と共に上熊本~北熊本間の上熊本線(支線)で活躍しているけど、6000形(元都営三田線)の代走により藤崎宮前~御代志間を走ることもあります。
藤崎宮前付近は併用軌道となっているので、都営三田線時代に大都市の地下や志村三丁目~西高島平間(高島平団地付近)の高架線を高速で駆け抜けていた6000形が、2両編成で熊本の藤崎宮前駅付近の併用区間をのんびり走るシーンが見られているので、地下鉄時代と比較して想像出来ない状態であります。
01形が藤崎宮前まで乗り入れている時も、このようなシーンを見ることが出来るし。
このことで、京阪京津線の800系が、京津線の浜大津付近の併用区間を通り、地下鉄(京都市営地下鉄東西線)にも乗り入れていることで二足のわらじを履いている電車であることを思い出しました。
今年2月14日まで活躍していた熊本電鉄の5000形(元東急旧5000系)の青ガエルが、1両編成であった為に上熊本線専用で扱われていたけど、01形は2両編成なので、上熊本線と本線の両方で使える車両として自由度が高まっています。
熊本の青ガエルが長持ちしていたのは、後継車両が見つからなかった為であり、16m車である01系に白羽の矢が立っていたことが分かります。
上熊本駅は、JR九州の鹿児島本線、熊本市電B系統(上熊本駅前電停)の乗り換え駅であり、藤崎宮前駅へは、熊本駅からバスに乗っていくことになります。
熊本電鉄の本線と上熊本線の正式な路線名は、菊地線(上熊本~北熊本~御代志間)と藤崎線(藤崎宮前~北熊本間)であり、菊地線の路線名は、1986(昭和61)年2月まで菊地まで出ていたことの名残であります。
銀座線に残る01系は、全て方向幕となっているので、渋谷、表参道、溜池山王、新橋の撮影ポイントで良い感じに撮影することも出来ます。
銀座線の駅は、6両編成ギリギリの駅が多いので、撮影出来る場所が限られているし。
銀座線の渋谷駅は、地上3階部分にある2面2線の駅で、乗車ホームと降車ホームに分かれています。
降車ホームで降車扱いが行われた後に渋谷マークシティ側にある留置線まで回送されるし、降車ホームと乗車ホームで別改札である為に、乗り過ごしてしまった場合には、係員に申し出る必要があります。
東京メトロ線にも乗れる1日乗車券なら問題はないし。
渋谷駅の再開発及び1000系統一後に導入される予定のホームドアに対応させる為に、ホームを表参道寄りにずらした上で1面2線の島式ホーム化される工事が行われています。
この工事が完成すれば、ホームが拡張され、降車と乗車のホームや改札が統合されることになるけど、渋谷駅東口の高架を走る銀座線の電車が見られなくなってしまうという残念な点があります。
その工事の一環として、明日(11月5日)と明後日(11月6日)、2週間後の11月19日と20日に、渋谷駅付近で線路切り替え工事が行われることにより、渋谷~表参道間と青山一丁目~赤坂見附~溜池山王間が終日運休となり、表参道~外苑前~青山一丁目間と、溜池山王~浅草間で折り返し運転が行われることになります。
運転間隔は、溜池山王~浅草間が、従来と同じ3分間隔、表参道~青山一丁目間が、12分間隔となるし。
これにより、普段見ることの出来ない溜池山王行きの表示を見られることに加え、表参道~外苑前~青山一丁目での単線での折り返し運転という貴重な列車も見ることが出来ます。
溜池山王始発の列車は、6時28分(土休日は7時44分)発渋谷行きで見られているけど、溜池山王行きは普段設定されていないので、こちらも貴重となるし。
01系が使われるかどうか分からないけど、使われたら最高だと思っています。
表参道~青山一丁目間の折り返し運転も行われる理由は、銀座線側にしかない外苑前駅の利用客による配慮であるし。
赤坂見附駅では、銀座線⇔丸ノ内線間の乗り継ぎが出来なくなるので、銀座線の溜池山王駅⇔丸ノ内線の国会議事堂前駅間を迂回しなければならなくなります。
渋谷から溜池山王まで行く場合は、渋谷~(半蔵門線)~永田町~(南北線)~溜池山王、渋谷~(半蔵門線)~表参道~(千代田線)~国会議事堂前…溜池山王、渋谷~(副都心線)~明治神宮前(原宿)~(千代田線)~国会議事堂前…溜池山王のルートを通ることになるし。
この運休に伴う振替輸送は、東京メトロ、都営地下鉄の全線のほか、JR山手線の全線、JR中央線の東京~御茶ノ水~新宿間、JR横須賀・総武快速線の馬喰町~東京~品川間、東急東横線の渋谷~田園調布間、田園都市線の渋谷~二子玉川間、目黒線の目黒~田園調布間、池上線の五反田~旗の台間、大井町線の旗の台~二子玉川間、東武スカイツリーライン(伊勢崎線)の浅草、押上(スカイツリー前)~北千住間、京成本線の京成上野~京成高砂間、押上線の押上(スカイツリー前)~青砥間、金町線の京成高砂~京成金町間、小田急線の新宿~下北沢間、京王線の新宿~明大前間、井の頭線の渋谷~西永福間、つくばエクスプレス線の秋葉原~六町間で行われることになります。
19日と20日は、上野東京ライン(東海道線)の品川駅構内での線路切り替え工事と重なるので、さらなる混乱が予想されているし。
尾久車両センターでのイベントが、19日ではなく12日となったのはその為であり、昨年と同様に上野東京ラインを使ってイベントに来てもらいたいという狙いもあります。
渋谷方面からの上野行きは、土休日には渋谷21時22分発(平日も運転)だけとなっているけど、平日の場合は17時台から19時台に掛けて数本運転されているので、そのうちの1本で撮影することが出来たのであります。
こちらは上野駅到着後に入庫せずに引き込み線での折り返しで渋谷行きとなるし。
このように、カウントダウンを迎えている01系による上野行きに乗ることや、撮影することが出来て良かったです。
画像は表参道駅と溜池山王駅で撮影したものです。