昨年9月20日は、箱根フリーパスで行く箱根旅行の帰りに、箱根湯本から新宿まで、小田急ロマンスカーの50000形VSE車の50002Fによるはこね32号に乗りました。
こちらは、箱根湯本駅を15時49分に発車し、小田原、海老名、町田に停車してから新宿へと向かう列車であり、原則的にVSEが使われているけど、VSEの2本のうちの1本が検査・点検等で使えない場合には、7000形LSE(7003Fまたは7004F)による代走が行われることになります。
昨年3月26日の改正からは、VSE独自のシートサービスが廃止され、他のロマンスカーの車内販売と同じワゴンサービスとなってからは、コーヒーが専用のグラスに入ったプレミアムコーヒーから紙コップに入ったコーヒーにグレードダウンされていました。
その代わりにコーヒーを単品で頼めばコーヒーによく合うロータス(Lotus)社のビスケットが付いてくるし。
箱根登山線の小田原~箱根湯本間は、単線区間であり、その途中の箱根板橋、風祭、入生田の各駅では、交換シーンを見ることも出来ます。
ロマンスカー同士の場合は、運転停車を伴うことになるし。
50000形VSEがデビューしたのは、2005(平成17)年3月19日のことであり、あれから12年経った今でも人気は衰えていないです。
ロマンスカーのフラッグシップ車両の座は未だ健在であり、輝きも色褪せていないし。
50001Fは前年の2004(平成16)年11月に、50002Fは2005年2月に日本車輌製造で製造されていたので、同年2月17日のセントレアこと中部国際空港の開港と共にデビューした名古屋鉄道(名鉄)の2000系ミュースカイ(空港特急、同じ日本車輌製)や、2200系(一般車連結バージョン)と同期であります。
2006(平成18)年には、小田急50000形VSEがブルーリボン賞が受賞されていたけど、このことに対して名鉄2000系(ミュースカイ)は、ローレル賞が受賞されていたし。
小田急ロマンスカーで、展望席付きの車両がデビューしたのは、1963(昭和38)年3月16日の3100形NSE車のことであり、その2年前の1961(昭和36)年4月22日に日本初の展望席付きの列車であった名鉄7000系のパノラマカーがデビューしていたので、設計の段階で名鉄に先を越されていたのも言うまでもないです。
名鉄7000系パノラマカー、小田急3100形共にブルーリボン賞の受賞車であるし。
来年3月デビュー予定の小田急70000形は、赤色の展望席付き車両となるので、同じ日本車輌で製造された名鉄7000系パノラマカーを思い出してしまいます。
小田急70000形では、展望席付きのボギー車(7両編成)となるので、ロマンスカー初の試みとなるし。
1996(平成8)年から1999(平成11)年に掛けて展望席なしのボギー車である30000形EXEが7編成導入されて、展望席付きの3100形NSE車がそっくり置き換えられていたので、ロマンスカーのシンボルである展望席付きの列車が減ったというガッカリさせる状態となり、ロマンスカーで箱根に行く人が減少していました。
30000形EXEは、高級感のある内装が売りであり、通勤利用客にとって大好評だけど、箱根や江ノ島への観光客にとっては不評と言われていたし。
2001(平成13)年12月1日にJRの湘南新宿ラインが出来てからは更に減少し、翌年の2002(平成14)年からは、箱根のCMに30000形EXEに代わり、展望席付き車両であった10000形HiSE車による箱根のCMで巻き返しが計られていました。
10000形HiSE車は、あさぎり号を中心に活躍していた20000形RSE車と共にハイデッカー構造が仇となり、バリアフリー化には適合していないので、新型車両への置き換えが検討されていました。
このことを受けて、前面展望席の復活、連接台車の採用などにより、ロマンスカーの原点回帰となった50000形VSEが導入されていたのであります。
ピーポー音の復活もその一環であり、小田急ロマンスカーと言えばやはりこれだと思いました。
車体傾斜制御などの採用により乗り心地が良くなっているのも特徴であるし。
50000形VSE導入は大好評であり、落ち込んでいた箱根へのロマンスカーの乗車率が回復していました。
デビュー当時は満席が続出するほどの人気があったけど、現在も週末を中心に満席が続出しています。
10000形HiSE車は、4編成あったけど、50000形VSEによって置き換えられたのは、10021Fと10061Fの2編成であり、これらの2編成は、長野電鉄(長野県)に1000系として譲渡されていました。
長野電鉄では、特急ゆけむり号として使われているけど、前面展望席が自由席となっているので、常に椅子取りゲームの状態となっています。
2010(平成22)年1月には、長野電鉄の1000系も、種車の小田急10000形と同様に点検により運用離脱されていました。
50000形VSEは、2008(平成20)年3月に千代田線直通用の60000形MSE車が導入されたこと、連接台車で定員が少ないことにより通勤輸送に適していないことなどの理由により、増備されずに2編成で製造が打ち切られていました。
70000形は、展望席付きの7両編成のボギー車であり、乗り心地が向上されるほか、VSEよりも定員が増えることになります。
昨年9月19,20日の箱根旅行の時に使った箱根フリーパスが発売されたのは、1967(昭和42)年5月1日のことで、今年で50周年を迎えていました。
1967年当時のロマンスカーは、3100形NSE車の最終増備車である3221Fが導入されていた時であり、同年10月8日に放送されていたウルトラセブンの第二話である「緑の恐怖」に3100形NSE車が出てきていました。
ウルトラセブンのテーマ曲は、2014(平成26)年3月15日に北陸新幹線用のE7系が、長野新幹線あさま号(当時)で先行デビューした時に流れていたCMに使われていたことで有名であり、こちらはそのアレンジバージョンとなっています。
長野駅での出発式の時もそれが流れていたし。
1967年から1980(昭和55)年12月の7000形LSEの導入までの間は、3100形NSE車が7編成フル稼働していたけど、1編成が使えない時には初代3000形SSE車による代走も見られていたこともありました。
初代3000形SE車は、高速化の礎となった車両だけでなく、新幹線が生み出されたきっかけとなっているし。
箱根フリーパスは2日間有効で、江ノ島・鎌倉フリーパスのような1日間有効のものがないので、日帰りだと割高になってしまいます。
日帰りで箱根登山電車に乗りに行くなら、新宿から小田原まで普通の乗車券で行って、小田原から1日乗車券であるトコトコきっぷを使うのも手であります。
自分(しゃもじ)は箱根フリーパスを使って日帰りで行くのが嫌だから小田原の安いホテルで1泊したのであります。
箱根の温泉宿の場合は高くついてしまうのでそのはずであるし。
自分(しゃもじ)の場合は土曜出勤により日曜日しか休めない(単休)で、月曜日にまた仕事ということが増加している為に日帰りで行くしかない状態となっています。
週末パスを中々使う機会がないのはその為であるし。
土日休みが主流だとはゆえ、土曜出勤の人も少なくないのが現状であるのでお互い様であります。
箱根旅行では1日目にお目当てであった箱根登山電車の110号車の乗車、撮影が出来なかったので、2日目で110号車の乗車・撮影が出来ていたので、日帰りで行っていたらアウトとなっていたところでした。
箱根登山電車の110号車は、民間譲渡され、千葉県のポッポの丘で展示された後に埼玉県さいたま市(埼玉高速鉄道線の浦和美園駅付近)にあるほしあい眼科で静態保存されることになります。
小田急3100形のNSE車は、3181号車が開成駅前で、3221Fが6両に短縮されて喜多見車両基地で保存されているけど、3221Fに関しては3両編成に短縮されることになります。
昨日は小田急ロマンスカーが生誕60周年を迎えていたので、7000形LSE車の側面と、30000形EXEまたはEXEα、50000形VSE、60000形MSEの前面に記念ヘッドマークが取り付けられています。
昨年9月20日の箱根からの帰りには、台風が接近していたので、はこね44号で帰る予定をはこね32号に変更していました。
このように、何もトラブルもなく50000形VSEに乗って帰ることが出来て良かったです。
おまけの画像は、箱根湯本駅付近で撮影した50002Fによるはこね18号です。
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小田急50000形VSEによるはこね32号、箱根湯本駅
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