
こちらは、3月18日に、小田急電鉄の新宿駅で撮影した、60000形MSEの60255Fによる、特急ロマンスカーのふじさん(Mt.Fuji)3号の御殿場行き(JR東海御殿場線直通)です。
特急ロマンスカーあさぎり改め、ふじさん3号は、新宿駅を10時40分に発車し、途中、新百合ヶ丘、相模大野、本厚木、秦野、JR松田、駿河小山に停車してから御殿場へと向かう毎日運転のふじさん号(3往復)のうちの1本であります。
伝統のあさぎり号から、ふじさん号に変更された理由は、富士山のブランド強化や、外国人観光客たちに対して分かりやすくする為であり、英語表記もちゃんと、「Mt.Fuji」となっています。
このことは、MSEの青い車体が、富士山麓に映えている縁もあると思っています。
ふじさん号に変わってからは、名前だけではなく、利用しやすい時間帯にシフトされたことも見逃せない点であり、ふじさん11号(土休日のみ運転)と、ふじさん6号の運転時刻が変更されています。
土休日のみ運転されるふじさん11,12号は、あさぎり号の時代に、新宿~相模大野間で、えのしま11,12号と連結されていました。
今回の改正で、向ヶ丘遊園と新松田が特急ロマンスカーの停車駅から外されたけど、ふじさん号の新宿~松田間がその替わりとなっています。
御殿場は、富士山への玄関口(富士山麓の街)であり、周辺に御殿場プレミアム・アウトレット、桜の名所である秩父宮記念公園、平和公園などがあります。
山中湖、河口湖、箱根方面への裏の玄関口でもあり、箱根へは、乙女峠経由の箱根登山バスのほか、バスタ新宿からの小田急箱根高速バス(御殿場、仙石経由、箱根桃源台、箱根園、小田急山のホテル間)も出ています。
箱根フリーパスの場合は、箱根登山バス(御殿場プレミアム・アウトレット発着を含む)、小田急箱根高速バス(御殿場駅~箱根桃源台、小田急山のホテル間)で御殿場へと行くことも出来るけど、ふじさん号で御殿場まで行くことが不可能であります。
御殿場市も富士山ナンバーの地域であり、小田急箱根高速バスの御殿場営業所所属の車両が富士山ナンバーとなっているので、本社営業所(経堂営業所)所属の品川または世田谷ナンバーの車両との区別することも出来ます。
小田急箱根高速バスの車両は、前身の小田急電鉄の高速バス事業の時から三菱ふそう車で統一されているけど、1997(平成9)年から2003(平成15)年までの間にUD車こと日産ディーゼル(現、UDトラックス)のユーロツアーも存在していました。
一昨年4月4日にバスタ新宿(新宿駅新南口にある総合高速バスターミナル)が出来る前は、新宿駅西口の小田急ハルク(ビックカメラ)前から発着していたけど、バスタ新宿発着にシフトされてからは、上りの降車専用となっています。
あさぎり号は、1991(平成3)年3月16日から2012(平成24)年3月16日までの丸21年間、小田急20000形RSE車とJR東海371系によって新宿~沼津間で運転され、沼津から西伊豆、中伊豆方面への特急バスとリンクしていました。
当時は圧倒的な人気を誇っていたけど、高速バスに客足を奪われた為に利用客が減少していたので、2012年3月17日に、初代3000形SSEの時と同様の新宿~御殿場間に短縮され、小田急電鉄の60000形MSEによる片乗り入れに変更されていました。
あれから丸6年経った今年3月17日には、あさぎり号からふじさん号に変わったのであります。
今年4月14日には、静岡プレDC記念として、60000形MSEによる御殿場桜まつり号が新宿→御殿場間で運転されることになり、松田→御殿場間で配布される記念乗車証を見せれば、300円掛かる秩父宮記念公園の入園料が無料となります。
平和公園では、桜と富士山を楽しむことの出来る名所であり、良く晴れていれば気分爽快になること間違いなしだと思います。
昨年は、4月8,9日と10月9日に、60000形MSEによる富士山トレインごてんば号が運転されていたけど、4月運転分では、かつての連絡急行あさぎり号の停車駅だった山北駅にも停車していました。
4月14日の御殿場桜まつり号の時刻(ふじさん31号と同じ時刻)
新宿 12時40分発→新百合ヶ丘 13時03分発→相模大野 13時14分発→本厚木 13時25分発→秦野 13時39分発→JR松田 13時53分発→御殿場 14時18分着
御殿場桜まつりは、4月7,8,14,15日に行われるけど、4月15日には御殿場桜まつり号の代わりに臨時のふじさん31,32号が運転されます。
御殿場には、箱根や山中湖と同様に温泉もあり、乙女峠へと向かう途中にある御殿場市温泉会館という日帰り温泉施設では、内湯のみでありながら、富士山を眺めることが出来ることで有名であります。
銭湯に行けば、富士山の絵を見ることが出来ることもあるけど、御殿場市も会館では、本物の富士山を眺めることが出来るのです。
ふじさん1号は、新宿 6時40分発と、下りの新宿発のロマンスカーで一番早いのが特徴であります。
土休日に運転されるふじさん11号は、新宿 8時40分発と、話題の70000形GSEが主に使われる新宿 9時ちょうど発のスーパーはこね9号の前なので、ふじさん11号のついでにGSEを撮影する人が多い状態であり、3月17日の初日にはGSEの出発式のセットとの組み合わせで撮影することも出来ました。
小田急60000形MSEの60255Fは、2015(平成27)年に4両付属編成の60053Fと共に、翌年の2016(平成28)年(一昨年)3月26日の地下鉄千代田線直通ロマンスカーの増発により導入された最終増備車であります。
地下鉄千代田線直通のMSEでは、土休日に6両編成のまま地下鉄に乗り入れることが正式に設定されるようになっており、こちらは、メトロはこね21,20,22号とメトロホームウェイ43号が該当しています。
一昨年3月26日は、北海道新幹線の開業や、地下鉄千代田線直通列車でのJR東日本の車両(E233系2000番台、緑帯車)の小田急線、小田急新4000形(青帯車)のJR常磐線への進出で話題になっていたけど、あれから2年ということで早いもんだなと思いました。
これまでJR常磐線・地下鉄千代田線・小田急線の3社直通運転は、東京メトロの車両(緑帯車、16000系で当時は6000系も使われていた)の独占状態だったので、独占状態の解消により運用上でのやりくりをしやすくなったのであります。
今回の改正では、千代田線から唐木田への直通列車が平日の取手発唐木田行きの1本(小田急新4000形による運用)を除いて廃止されていました。
現在日中の千代田線直通列車は、向ヶ丘遊園(土休日は、成城学園前、向ヶ丘遊園の交互発着)の準急であり、全て千代田線直通となった準急が、千歳船橋、祖師ヶ谷大蔵、狛江の各駅にも停車するようになっています。
今年のダイヤ改正は、一昨年3月26日以来となった、千代田線直通革命となったダイヤ改正と言えます。
このように、60000形MSEによるふじさん3号を撮影することが出来て良かったです。