
11月23日は、押上(スカイツリー前)から渋谷まで、東急電鉄8590系の8695F(東京メトロ半蔵門線乗り入れ)による、中央林間行きに乗りました。
こちらは、東武線(東武スカイツリーライン)に乗り入れることの出来ないサークルK編成のうちの1編成であり、土休日ダイヤで唯一サークルK編成も使われる32K運用に入っていたので、久しぶりに土休日に見られていたのであります。
東急田園都市線の車両で、東武線に乗り入れることの出来ないサークルK編成は、8500系の8606F(唯一残された方向幕車)と8642F(VVVF試作車の入った編成)、8590系の8694Fと8695Fであり、10月3日まで田園都市線で活躍していた2000系(大井町線に転用される予定で、そのうちの2103Fが営業運転入りしている)もこうなっていました。
8590系の特徴は、8606Fと同様の方向幕車であり、押上駅での折り返しの時に方向幕が変わるシーンを見られることもあります。
8590系は、1988(昭和63)年から1989(平成元)年に掛けて、みなとみらい線(地下鉄規格の路線で、2004(平成16)年2月1日に開業していた)への乗り入れに備えて、非貫通だった8090系の編成組み換え及び大井町線への転用により、5編成分の先頭車10両が製造された車両であり、中間車のみ8090系の面影が残っています。
当初は、8090系の時代と同様に東横線の急行専用車として活躍し、1997(平成9)年3月25日の渋谷~菊名間のATC化に伴う運用の見直しにより、8694Fと8695Fが田園都市線に移り、8694Fが10両化されて営業運転に使われていたけど、8695Fの6両は、休車扱いとして長津田検車区に留置されていました。
2001(平成13)年3月28日の改正では、8693Fが運用離脱され、8695Fにその中間車4両が組み込まれた上で田園都市線での営業運転に入り、8693Fの4両が休車となっていたのであります。
2003(平成15)年2月には、新5000系の増備や、半蔵門線のATC装置の更新により、8693,8694,8695Fが東横線に出戻りし、玉突きで8000系が置き換えられていました。
2005(平成17)年から2006(平成18)年に掛けて、東横線への5050系の導入により、8691,8692,8693Fが5両化の上で大井町線に、8694Fと8695Fは、再び10両化された上で田園都市線にそれぞれ転用されたけど、8694Fと8695Fに関しては、1997年から2003年の時とは編成の一部が異なっています。
大井町線の8590系は、東横線から9000系が転用されたことにより、8090系と共に置き換えられ、そのうちの8692Fと8693Fの中間車が、富山地方鉄道(富山地鉄、富山県)にモハ17480形として譲渡されていました。
富山地鉄に渡った東急8590系改め、17480形は、東急時代と同じロングシートで、中間の2枚のドアが締め切り扱いのワンマン運転となっており、前面のグラデーション帯(大井町線仕様)、側面の赤帯、車内の座席、8000系列特有のモーター音で、東急時代の面影が色濃く残されているのが特徴であります。
富山地鉄には、元京阪電気鉄道(京阪特急)の旧3000系(10030形、ダブルデッカー車組み込みの編成(10033F(元京阪3018F)+サハ31(元京阪8831)号車はダブルデッカーエキスプレス)も活躍中)や元西武鉄道5000系初代レッドアロー(16010形、16013F(元西武5507F)はアルプスエキスプレス)であり、後者のレッドアローは、アルプスエキスプレスを含めて西武時代とは変わらない塗装となっています。
富山地鉄の17480形が営業運転入りしたのは、2013(平成25)年11月2日のことでありました。
東急8090系が東横線でデビューしたのは、1980(昭和55)年12月27日と、小田急電鉄の7000形ロマンスカーLSE車と同じ日であり、今年10月13日には、小田急のLSE車が引退していたので、東急8590系(8090系)より先に引退したことになりました。
田園都市線の新車である2020系は、2126Fが11月12日にサークルK編成として営業運転入りし、一昨日(12月3日)から東武線への乗り入れが開始されています。
近いうちに2127Fも営業運転入りする予定となっているので、車両の動向が気になります。
このように、土休日の32K運用に入った8590系の8695Fを撮影することや乗ることが出来て良かったです。
画像は、地下鉄半蔵門線の押上(スカイツリー前)駅と渋谷駅で撮影したものです。



