
こちらは、7月20日に箱根登山鉄道の箱根湯本駅で撮影した、モハ1形の104+1064号車(ヨンロク編成)と、モハ2形の109号車(緑色)の組み合わせの3両編成で、106号車が水色とクリーム色のツートンカラーとなったことにより、従来塗装の104号車と合わせて三色団子編成となっています。
この時には、箱根湯本駅で、緑色の109号車が切り離され、104+106号車の2両編成で強羅へと向かい、切り離された109号車は、箱根湯本駅の留置線まで回送されていました。
回送された109号車は、その前に留置線に送り込まれていた108号車(小田急ロマンスカーの初代3000形SE車風の金太郎塗装)と連結され、2000形サン・モリッツ号は2005F(氷河特急塗装)との交換により、営業運転に入っていました。
108号車は、7月19日まで活躍していた103+107号車(最後の吊り掛けモーター車だったサンナナ編成)とペアが組まれていたのであります。
サンナナ編成が引退してから、箱根登山鉄道を撮影する人が減っているので、サンナナロスの状態となっています。
残りの旧型車は、2001(平成13)年1月まで東急世田谷線で活躍していたデハ80形(前年の2000(平成12)年に引退したデハ70形もそうだった)と同様にカルダン化されている為に乗る楽しみが半減してしまったけど、こちらも乗車、撮影することをオススメしています。
普段強羅駅構内に留置されている、モニ1形(事業用の電動貨車)もカルダン化されているので、吊り掛けモーターを唸らせながら箱根の山を登るシーンが、サンナナ編成の引退により見納めとなってしまいました。
104号車を除いた旧型車両のリバイバル塗装化により、一部の車両の行先表示が昔使われていたタイプに復元されているので、こちらも撮影する楽しみがあります。
106号車の水色とクリーム色のツートンカラーは、一昨年2月12日まで活躍していた110号車がリバイバルにより纏っていた塗装であり、2016(平成28)年9月20日に110号車の乗車・撮影に成功したことを思い出しました。
このようなリバイバルカラーは、開業100周年記念で施されたものであるけど、サンナナロスによる登山電車離れの防止策でもあります。
強羅から箱根湯本に戻る時には、108+109号車に乗ったので、今回も箱根登山電車の旧型車両に乗ることが出来たのであります。
宮ノ下駅付近にあるNARAYA CAFE(ナラヤカフェ)では、無料で誰でも入れる足湯があるので、電車の待ち時間に気軽に入ることが出来ます。
こちらは、2001(平成13)年に廃業した奈良屋旅館の建物が再生されており、足湯の源泉は、奈良屋旅館時代のままとなっています。
奈良屋旅館は、同じ宮ノ下温泉にある富士屋ホテル(国際興業系のクラシックホテル)と並ぶ老舗旅館でありました。
宮ノ下の富士屋ホテルは、昨年4月1日から来年7月までの予定で、耐震化を兼ねたリニューアル工事により、休館中なので、それまでの間、箱根湯本駅付近にある湯本富士屋ホテルを使うことになります。
富士屋ホテルの別館である旧御用邸「菊華荘」とベーカリー&スイーツ「ピコット」は、現在営業中であり、菊華荘では、庭園を眺めながら日本料理を味わうことが出来、日帰り入浴を楽しむことも出来るご昼食プランもあります。
湯本富士屋ホテルのヴァンヴェール(VENTVERT、フランス料理(フレンチ)レストラン)や菊華荘では、富士屋ホテルの名物であるビーフカレー(菊華荘はカニカレーもある)を頂くことも出来ます。
このことで、同じクラシックホテルである日光金谷ホテルの百年ライスカレーを思い出しました。
カレーの本場であるインドは、ヒンドゥー教の国であり、神聖な動物として扱われている牛の肉(牛肉)を食べてはいけないことになっているので、ビーフカレーがない状態であります。
イギリスでは、有名なイギリス料理の一つであるローストビーフが出回っているように牛肉が好まれているので、ビーフカレーは、船乗り(海軍)との絡みのあるイギリスの縁によるものだと思っています。
イギリスのカレーは、シチューの代わりに用いられたものであり、シチューと同じ原料で、牛乳の代わりに日持ちするカレーの香辛料を用いられたことによって発案されていました。
このことは、イスラム教で豚肉を食べてはいけないことと同様であります。
富士屋ホテルのカレーは、ブイヨンの代わりにスープでお馴染みのコンソメが使われているのが特徴であり、まろやかな味わいがあると言われています。
もう一つの特徴は、スプーンの代わりにフォークを使って食べることであり、カレーを手で食べるインドの文化に近いものとなっています。
フォークで食べづらい場合には、スプーンも用意してくれます。
富士屋ホテルは、カレーのほか、アップルパイも有名であり、1915(大正4)年の発売開始から100年以上も愛されています。
このように、カレーだけでなくパンやスイーツも美味しいと言われている老舗のクラシックホテルである富士屋ホテルは、日光金谷ホテルに似ているところがあることが分かります。
富士屋ホテルのカレーをクラシックな雰囲気で味わうことの出来る場所は、1930(昭和5)年に建設され、登録有形文化財に認定されたレストランのザ・フジヤとなっているけど、改装中である為に、その代わりに菊華荘で味わうことになります。
湯本富士屋ホテルのヴァンヴェールも、フレンチレストランらしい優雅な雰囲気があります。
箱根と日光・鬼怒川は、古くから外国人観光客が多い状態であり、今も昔も外国人観光客たちで賑わっています。
現在は、箱根と日光・鬼怒川へは、新宿駅と北千住駅共に乗り換えなしで行けるようになっています。
箱根登山電車の旧型車両には、クラシックな雰囲気があり、冷房や扇風機がない変わりに箱根の自然の空気を味わうことの出来るという魅力があり、富士屋ホテルと同様に古き良き日本の感じがしてくると思っています。
103+107号車のサンナナ編成は、これらの雰囲気に加えて、吊り掛けモーターを楽しむことも出来る人気の車両でありました。
今回箱根登山電車の追っ掛けに行った目的は、サンナナ編成のほか、三色団子編成もありました。
このように、箱根湯本駅で、箱根登山電車の三色団子編成を撮影することが出来て良かったです。