今月(6月)1日は、黄色い都バスに乗った後、日赤医療センターから渋谷駅東口まで、後続の都営バスのクリーム色と水色のリバイバル塗装のB-M205(品川200か20-48)号車のいすゞエルガによる学03系統に乗りました。
この塗装は、1968(S43)年に導入されたクリーム色と水色のツートンカラーで、1979(S54)年度に導入された車両まで採用され、採用当時美濃部都知事の時代であったことから美濃部カラーと呼ばれていました。
それ以前はクリーム色に臙脂色の塗装(現在は巣鴨のM190号車でリバイバルされている)が使われていたけど、昔美濃部カラーの都バスを地元で見たことを覚えています。
こちらも、黄色と赤の鈴木カラーと共に、1982(S57)年に緑色とグレーのナックルカラー(先代の塗装)に統一されていたので、思い出の塗装となっていたし。
美濃部カラーの都バスのうち、1971(S46)年度から1972(S47)年度に掛けて、都電の廃止の代替によって大量導入された、後部の小型表示の車両(コストダウン型)を思い出します。
この後部の小型表示は、後付けで、窓下の中央部に設定された弁当箱と呼ばれるタイプ(縦表示)で、昔地元を走る練馬自動車営業所(現、練馬支所)にもありました。
こちらは日産ディーゼル(現、UDトラックス)の4R105改型で、UDブランドの由来となった単流(ユニフロー)掃気式4気筒2ストロークディーゼルエンジン(Uniflow scavenging Diesel engine)による独特のエンジン音を奏でていました。
同型の車両は、日産ディーゼル指定営業所だった江東、滝野川→北の各営業所や今井支所(現在は廃止)にもあったけど、都電の代替に関連する江東自動車営業所に大量導入されていたし。
弁当箱表示のバスは、日産ディーゼルの4R105型のほか、三菱ふそう、日野、いすゞにもあり、日野の弁当箱表示のバス(RB100型)は、バス窓が採用され、1987(S63)年3月に葛西自動車営業所(現、2代目江戸川営業所)の所属車を最後に全廃されていました。こちらはバス窓並びに弁当箱表示の最後の砦だったし。
美濃部カラーが施されたB-M205(品川200か20-48)号車は、M202号車と同様に2005(H17)年3月に導入されたいすゞエルガ(PJ-LV234L1)で、導入当初は、深川自動車営業所所属で、足立200か11-02号車となっていました。
2009(H21)年4月に、渋谷自動車営業所に移り、現在の品川200か20-48号車となっています。
美濃部カラーの都バスは、全て非冷房車だったので、冷房車並びにいすゞエルガとの組み合わせはリバイバルならではでした。
車体の東京都の表示も再現されているし。
いすゞエルガが登場したのは、2000(H12)年6月のことで、これまでのキュービックの後継ぎモデルとして発売されていました。
その中型車バージョンであるエルガミオは、前年の1999(H11)年6月にジャーニーKの後継ぎモデルとして導入されていたし。
都バスでもかつて小滝橋自動車営業所、新宿自動車営業所→新宿支所、八王子支所(現在は廃止)にジャーニーKがあったことを覚えています。
都バスにいすゞエルガが導入されたのは、2001(H13)年度のKL-LV834L1で、ディーゼル車とCNG車の両方が導入されていました。
このPJ-LV234L1は、2004(H16)年12月に、新短期規制に適合させる為に最初のマイナーチェンジが行われた車種であり、日野自動車にブルーリボン2としてOEM供給されるようになっています。
最新のモデルは、2012(H24)年7月に発売されたQPG-LV234系で、都営バスでも2012(H24)年度にX代として導入され、ハイブリッド車も含まれています。
これより乗車レポート
日赤医療センターを出た後すぐに右折し、坂を下ってから東四丁目へ、恵比寿行きの学06系統の場合は、ここで左折していくことになるけど、学03系統の場合は直進していました。
狭い道を通った後、突き当たりを右折し、国学院大学へ。右折場所は、氷川神社が目印となっています。
國學院大學は、渋谷駅と恵比寿駅から徒歩で行くことも出来るけど、渋谷駅からこの学03系統がアクセス路線として使われています。学06系統の場合は東四丁目で降りることになるし。
その後行きに通過していた実践女子学園に停車し、青山学院初等部へ。
その後直進し、青山トンネルの出口付近で左折し、六本木通りに入り、渋谷三丁目へ。
渋谷三丁目バス停は、渋谷行きに限り都01系統も止まることになっています。
周辺には住友不動産渋谷ファーストタワーがあり、この日はこの中にあるベルサール渋谷ファーストで、モーニング娘。'14の各種チェキ会や個別握手会が行われていました。
自分はそのチェキ会に参加した後に学03系統に乗りに行ったけど、会場に行く前に鈴木カラーのM202号車を見たので乗りに行ったきっかけとなりました。
因みにこのビルには、日頃お世話になっているSNSであるmixi(ミクシィ)やTokyo Cheer2 Party(チアチア)やサザンオールスターズなどが所属しているビクターエンタテインメントの本社も入っています。
渋谷三丁目からは六本木通りを通り渋谷駅東口に到着。
学03系統は、平常時約15分と短い乗車時間となっているけど、恵比寿発着の学06系統のほうが平常時約10分ともっと短いです。
因みに都バスの路線で一番短いのは、目白駅前(川村学園)と日本女子大をノンストップで結ぶ学05系統(練馬支所所属)で、乗車時間は平常時5分となっています。
この路線は日本女子大の構内に乗り入れる為に日曜日などの休校日には運休となるし。復路の目白駅前行きは、日本女子大の付属校である豊明小学校前を経由するけど、日本女子大学の反対側(目白通りを渡った向かい側)にあるので、危険な横断を避ける為にこのようなルートとなったのであります。
都バスの歴史は、今から90年前の1924(T13)年1月18日に、関東大震災によって市電(現在の都電)が被災したことにより運行不能となった代替として、巣鴨、中渋谷~東京駅間を結ぶ路線として開業した時から始まっていました。当時は円太郎バスと呼ばれるT型フォードの改造車が使われていたし。
円太郎バスの車両は、2006(H18)年5月14日に閉館となった交通博物館(さいたま市にある鉄道博物館の前身)で展示されていたけど、2011(H23)年7月から9月に掛けて江戸東京博物館で行われていた東京の交通100年博でも展示されていました。
今年1月18日の90周年記念日に、東京駅付近のサンケイビル前から巣鴨、渋谷の各営業所までの貸切バスが走り、90周年記念ラッピングバスやリバイバル塗装が巣鴨、渋谷の両自動車営業所に配置されたのはその縁もあります。
このM205号車の営業運転シーンを見たのは初めてで、実際に乗ることも出来て良かったです。