こちらは、6月7日に、東京駅の上野東京ライン(東海道線)の10番ホーム側から撮影した、新幹線ホームの20番線に停車中の、E2系1000番台のJ51編成による、東北新幹線のはやて113号(東京発盛岡行き)です。
この列車は、E5系やE6系によるはやぶさ号に押されて本数が下り3本、上り4本と少なくなっている東京~盛岡間のはやて号の1本であり、東京駅20番線を16時56分に出た後、上野、大宮、仙台と、仙台より先の各駅に停車してから盛岡へと向かうことになります。
はやぶさ号やこまち号と同様に、全席指定であり、大宮~仙台間は、ノンストップ運転となるけど、一ノ関駅で、後続のはやぶさ・こまち29号に追い抜かれるし。
はやて号が登場したのは、2002(平成14)年12月1日の東北新幹線の盛岡~八戸間の開業の時であり、同じE2系によって運転されていた速達やまびこ号の格上げ、名称変更により、8両→10両化及び、併結相手のこまち号(当時はE3系の6連が使われていた)と共に全席指定化されていました。
このような盛岡発着のはやて号が登場したのは、2005(平成17)年12月10日の改正のことで、盛岡発着のやまびこ号の一部からの格上げにより、全席指定化されていました。
2010(平成22)年12月4日に、八戸~新青森間が開業した時点では、全てE2系が使われていたけど、翌年の2011(平成23)年3月5日にデビューしたE5系に順次置き換えられ、一昨年3月16日には、新青森発着の定期列車がE5系に統一されていました。
昨年3月15日の改正では、新青森に乗り入れる定期列車が盛岡発着のはやて93号と98号を除いてはやぶさ号に統一され、盛岡発着のはやて号の一部のはやぶさ号への格上げによって、現在の本数となっているし。
それ以前には、E3系(初代こまち号の車両)のほか、E6系(現在のこまち号の車両)によるはやて号も運転されていたこともありました。
E3系とE5系の併結によって運転されていたはやて号や、はやて・こまち号は、E2系やE3系と同様の275Km/hに抑えされていたし。
E3系(初代こまち号)とE5系の併結運転は、今でも運転されているけど、こちらは東北新幹線でのやまびこ号やなすの号での運用となっています。
E2系は、初代北陸新幹線(長野新幹線)及び東北新幹線用の車両として、1995(平成7)年に、E3系と共に試作され、1997(平成9)年3月22日に、秋田新幹線こまち号の開業に伴う、その併結用の列車として、併結対応のJ編成からデビューしていました。
同年10月1日には、長野新幹線(現在の北陸新幹線の高崎~長野間)か開業したことにより、専用のN編成と共に、長野新幹線での運用に進出したけど、当時J編成も8両編成で、50/60Hzにも対応していたことから、2002(平成14)年12月にJ編成が10両化されるまでの間、共通で使われていたし。
1998(平成10)年12月8日には、上越新幹線にも進出していたけど、2004(平成16)年3月に車両運用の統一により一旦運用から離れ、一昨年1月に、200系の置き換えにより、一部の編成が新潟新幹線車両センターに移り、9年ぶりに復活していました。
E2系の1000番台は、2001(平成13)年1月に、このJ51編成が8両編成で先行導入されていた改良版であり、翌年の2002(平成14)年に、10両化用の中間車を含めて量産化され、2010(平成22)年まで導入されていました。
1000番台で異なる点は、普通車の窓の大窓化、シングルアームパンタの採用、インバータ装置のIGBT化、E4系に準じた内装への変更、50Hz専用化などであります。
J51編成が8両編成だった頃に長野新幹線に使えなかったのはその為だったし。
J51編成は、川崎重工業(1~3号車)、日立製作所(4,5号車)、日本車輌製造(6,9号車)、東急車輛製造(現、総合車両製作所横浜事業所、7,8,10号車)で製造されていた編成で、E2系で唯一、東京寄りの先頭車にも、連結器が取り付けられているのが特徴であります。
E2系の増備は、2005(平成17)年12月に導入されたJ69編成をもって、一旦終了していたけど、5年後の2010(平成22)年12月4日の新青森への延長開業の時に最終増備車として、J70~75編成の6編成が導入されていました。
これらの編成は、側面の行先表示が、E5系やE3系2000番台(山形新幹線用)と同じタイプ(号車表示入りの大型フルカラーLED)となり、コンセントも取り付けられている当たりの編成であり、J70番台及び1020番台となっています。
中国高速鉄道(中華人民共和国、China)のCRH2型車両は、E2系1000番台がベースとなっており、日本の新幹線車両で圧倒的なシェアを誇っている川崎重工業でも製造されていました。
このような、日本の新幹線車両がベースの海外の新幹線車両は、台湾高速鉄道(台湾)の700T型に続くものであり、700T型車両は、700系新幹線ベースにより、川崎重工業、日本車輌製造、日立製作所で製造されていました。
E2系のほうは、初期型が製造されてから15年以上経っている為に、N編成のほとんどの編成に加え、初期型のJ編成にも廃車が出ているけど、これまでにJ1,2,3,5,6編成が廃車となっていました。
そのうちのJ5編成は、一昨年12月6日に、E2系で唯一試運転で黒部宇奈月温泉まで乗り入れていた編成であったし。
来年春の北海道新幹線の新函館北斗(現、渡島大野)までの延長開業の時に、はやぶさ号が、東京、仙台~新函館北斗間、はやて号が、盛岡、新青森~新函館北斗間の列車となるので、はやて号が残ることになるし。
このような東京~盛岡間のはやて号が、E5系によるはやぶさ号に吸収されることが予想されるので、E2系の動向が注目されています。
この時には、253系による臨時特急きぬがわ92号との組み合わせで撮影することが出来て良かったです。