こちらは、先週の土曜日(8月22日)に、東京総合車両センター(旧、大井工場)で行われた、夏休みフェア2015で展示されていた、209系の試作車であるクハ901-1(後のクハ209-901)号車です。
901系は、1992(平成4)年に、国鉄時代に設計された205系に替わる次世代の通勤型車両として、タイプの異なるA編成(川崎重工業製)、B編成(東急車輛製)、C編成(川崎重工業と大船工場製)の3編成が試作され、同年5月7日に京浜東北線で営業運転入りしていました。当時は、上部の帯が黒色だったし。
翌年の1993(平成5)年には、209系として量産化され、京浜東北線では、1997(平成9)年までの間に103系や205系が置き換えられていました。
1994(平成6)年には、量産化され、A編成がクハ209-901F、B編成が911F、C編成が921Fとなり、上部の帯が水色に変更されていたし。
209系量産車と異なっていた点は、6ドア車が連結されてなかったこと、車椅子スペース、ドア上部の案内表示、ドアチャイムがなかったこと、号車表示が白いアクリルタイプとなっていたこと、スカートが小型だったことなどでありました。
2006(平成18)年に、中央・総武緩行線に、E231系の通勤バージョンの編成単位での最終増備車であるミツB80,81,82編成が導入されたことにより、209系500番台の3編成が京浜東北線に転用され、玉突きで209系900番台が転用されることもなく廃車となっていました。
901系→209系900番台のうち、旧A編成の大宮寄りの10号車に連結されていたクハ209-901号車だけが解体を免れ、東京総合車両センター(旧、大井工場)で静態保存されるようになっています。
年に1度の夏休みフェアでも公開されているので注目されているし。
特徴としては、東京、大宮方向を向いていた現役当時とは逆に、横浜、大船方面を向いていることです。
この場所には、101系の試作車であるクモハ101-902(旧、モハ90503)号車が保存されていたけど、2007(平成19)年10月14日に開館していた鉄道博物館で保存されるようになり、2010(平成22)年から空いたスペースにこのクハ901-1号車が静態保存されているのであります。
今から5年前の2010年8月28日に行われた夏休みフェアで、最初に公開された時に、901系のヘッドマークが付いていたことを覚えています。
表示は、京浜東北線となっていたので、浦和駅の高架化に伴う北浦和行きの臨時電車を思い出しました。
前面は、路線表示、行先表示共に京浜東北線と、ダブル表示となっていたし。
京浜東北線の車両基地であるさいたま車両センター(さいたま運転区)は、今年3月14日に浦和電車区から変更されたもので、宮ウラから宮サイに変わっています。