9月19日は、早雲山から大涌谷まで、箱根ロープウェイの106号車(赤色のゴンドラ)に乗りました。
箱根ロープウェイは、早雲山~大涌谷~桃源台間を結ぶロープウェイであり、箱根登山電車、箱根登山ケーブルカー、箱根海賊船、箱根登山バスと共に箱根ゴールデンコースの1つであり、大涌谷で分割されているので、大涌谷での観光を楽しむことが出来ます。
箱根ロープウェイの路線
早雲山~大涌谷(乗り換え、Transfer)~姥子~桃源台
箱根ロープウェイのゴンドラは、スイスのCWA社製の複式単線自動循環式(DLM)フニテル方式(オーストリアやスイスで採用されている2本のワイヤーで支える方式)であり、安定性に優れていて、風速30mの風にも耐えられると言われています。
2006(平成18)年5月まで活躍していた旧型のゴンドラ(2代目)は、現在のゴンドラよりも定員が少なく、急増する観光客に対応しきれなかったことに加え、従来の1本式により強風による影響を受けやすく、運休となる日が多かったという問題もありました。
このことを受けて、ゴンドラの更新と共に、箱根ロープウェイの掛け替え工事が行われ、2002(平成14)年6月1日に早雲山~大涌谷間が、5年後の2007(平成19)年6月1日に大涌谷~桃源台間が現在の方式として生まれ変わったのであります。
現在のスイス製のゴンドラは、赤、青、白の3色で、従来のゴンドラと比べて定員18名と多く、窓が大きいので重宝されているし。
箱根ロープウェイが開業したのは、1959(昭和34)年12月の早雲山~大涌谷間のことで、翌年の1960(昭和35)年9月7日に桃源台まで延長されていました。
桃源台延長から早雲山~大涌谷間の掛け替え工事が始まる2000(平成12)年1月までは、早雲山から大涌谷駅を通過し、姥子または桃源台まで乗り通すことが可能でありました。
2002年6月1日から2006年5月31日までの間は、早雲山~大涌谷間が新型、大涌谷~桃源台間が旧型となっていたので2つのゴンドラを乗り比べることが可能となっていたし。
箱根ロープウェイは、大涌谷駅での乗り換えが必要と全長は4Kmと、日本一長い索道路線(ロープウェイ)であり、2009(平成21)年には、ギネスのゴンドラ・リフト部門で世界一に認定されています。
2004(平成16)年12月18日までは、六甲有馬ロープウェー(兵庫県神戸市、神戸すまいまちづくり公社による運用)が全長5mと日本一長いロープウェイとなっていたけど、表六甲線(表六甲~六甲山頂カンツリー(現、六甲山頂)間)の営業休止により、裏六甲線(六甲山頂~有馬温泉間、2.8Km)だけとなり、日本一のロープウェイの座が、箱根ロープウェイに譲られています。
兵庫県神戸市にある摩耶ケーブルや摩耶ロープウェー(まやビューライン夢散歩)も神戸すまいまちづくり公社による運用で、日本三大夜景の一つである摩耶山へのアクセスとして使われています。
函館山(北海道函館市)や稲佐山(長崎県長崎市)もロープウェイに乗って行くことになるし。
日本国内で使われているフニテル方式のゴンドラは、箱根ロープウェイのほか、蔵王ロープウェイ蔵王山頂線(山形県、樹氷高原~蔵王地蔵山頂間)、谷川岳ロープウェイ(群馬県、土合口~天神平間)で、蔵王ロープウェイ、谷川岳ロープウェイ共に東武グループで、冬場はスキー場のアクセス路線となっています。
箱根ロープウェイは、昨年5月6日に、箱根山の噴火警戒レベルが2となった為に全線運休となり、代行バスが運転されていました。
同年10月30日には、姥子~桃源台間が、今年4月23日には、大涌谷~姥子間の運転が再開されていたけど、大涌谷駅では、火山ガスの影響により、駅舎の外から出ることが出来ない状態となっていました。
7月26日には、早雲山~大涌谷間の運転も再開され、一部立入制限があるものの、駅舎の外へも出られるようになっています。
大涌谷駅は、標高1044mの駅であり、駅舎は、2013(平成25)年4月に改築されています。
この駅舎には、展望レストラン(大涌谷駅食堂、箱根フリーパスでの割引あり)や売店もあり、レストランでは大涌谷カレーが名物となっているし。
大涌谷駅周辺には、箱根ジオミュージアムやくろたまご館があり、どちらも7月26日に再開されていました。
くろたまご館は、大涌谷名物の黒たまごが売られている場所であり、ロープウェイの再開は、黒たまごの復活でもあったし。
黒たまごは、生卵(鶏卵)が約80度もある大涌谷の温泉池で約1時間ほど茹でられ、その後に約100度の天然の蒸し器で蒸らした上で作られる温泉ゆで卵のことで、温泉の成分(硫黄と鉄分)によって硫化鉄となり、それが卵の殻に付着することで黒く染まることになることから黒たまご(kuro-Tamago,Boiled Eggs)と呼ばれるようになっています。
黒たまごは、5個入りで500円であり、1個食べれば7年寿命が延びるという言い伝えがあります。
殻を剥くと見た目が普通のゆで卵(Boiled Eggs)と変わらないけど、普通のゆで卵よりも旨みが増していると言われています。
早雲山~大涌谷間は、大涌谷の真上を通る迫力のある区間であり、良く晴れていれば富士山も眺めることも出来ます。
この時には霧が掛かっていたけど、大涌谷の眺めを見ることも出来ました。
箱根ロープウェイの運転時間は9時から16時(午後4時)までで、毎月第2、第4木曜日(祝日と重なった場合は変更される)には、点検・整備により運休となります。
今月は22日が祝日に当たった為に29日が運休日となるし。
火山ガスの影響により、アレルギー性ぜん息、気管支疾患、呼吸器(肺)疾患、心臓疾患の方、心臓ペースメーカーを装着している方、体調不良の方は、生命にも関わる問題となるので、早雲山~大涌谷~姥子間の乗車及び大涌谷への立入が出来なくなっています。
前日の9月18日には、箱根ロープウェイが強風により箱根海賊船と共に運休となっていたけど、この日(9月19日)は運転されていたので、箱根フリーパスの本領を発揮させることが出来ました。