今年12月4日(4 Dec.2016)に、東武鉄道の南栗橋車両管区(南栗橋工場、ミクリ、Tobu-Railways、Minami-Kurihashi)で行われた、東武ファンフェスタ2016(Tobu-Fan Festa)で展示されていた車両の紹介の第6弾で、東武日光線、鬼怒川線(Tobu Nikko Line and Kinugawa Line)の特急(Ltd.Exp)スペーシアけごん、スペーシアきぬ号用の100系スペーシア(SPACIA)の103Fで、日光詣の金色塗装(Gold Color)であります。
日光詣スペーシアは、日光東照宮御鎮座400周年、日光山開山及び日光神橋1250年記念により施された金色塗装(世界遺産日光の二社一寺(NIKKO)がイメージされた塗装)であり、昨年4月18日(18 Apr 2015)に、103F(浅草(Asakusa)発着東武線内専用編成、Tobu Lines Only)からデビューし、同年7月18日(18 Jul 2015)には、JR線直通運転対応の106Fにも施され、新宿駅(JR Shinjuku-Station)にも乗り入れるようになっています。
外装(Exterior)は金色(Gold)と黒色(Black)、朱色(Red)の塗装(Colors)、内装(Interior)は金色の座席カバーが使われていることにより、運気をもたらす金色のスペーシアらしさが現れており、106Fには浅草、新宿寄りの6号車にある個室(JR線ではグリーン個室扱い)では、金色の個室となっているのが特徴であります。
100系スペーシアがデビューしたのは、1990(平成2)年6月1日(Since 1990 Jun.1)のことであり、当時は101,102,103Fの3編成となっていました。
この103Fは、1990年にアルナ工機(現、アルナ車両、Alna-Sharyo)で製造されたので、都電荒川線の8500形8501号車と同期であります。
当時は、尼崎市で阪急電車や東武電車などの普通鉄道車両と、路線電車用車両が同じ場所で製造されたけど、2004(平成16)年には路線電車用車両専門のアルナ車両の工場として、大阪府摂津市の阪急正雀工場の横に移転されていたし。
翌年の1991(平成3)年9月1日には、100系スペーシアが9編成出揃ったことにより、1960(昭和35)年から活躍していた1720系DRC(デラックスロマンスカー)が全廃されていました。
100系スペーシアは、グッドデザイン賞及びブルーリボン賞受賞のきっかけとなった流線型のデザインが特徴であり、バブル期に導入された車両らしく、内装のほうも高級感があります。
50000系列や60000系にも採用されているアルミ製車体は100系が東武初であるし。
スペーシアの名は、2013(平成25)年3月に発売されたスズキの軽自動車(軽トールワゴン、パレット(Palette)の後継ぎ車種)にも使われているけど、東武のスペーシアと同様に空間(Space)がイメージされています。
スペルはSPACIAと同じであるけど、東武の100系スペーシアでSPACIAと表示されているのに対して、スズキスペーシアでは、Spaciaとなっているし。
100系スペーシアは、1~5号車が普通座席(Regular Seats)であり、座席は頭部までフィットする豪華なタイプであり、JRのグリーン車並みの広いシートピッチ(1100mm)と、スペーシアの名に恥じない広い空間となっています。
デビュー当初は、ヘッドレストにスピーカーが内臓されたオーディオサービスがあったけど、2001(平成13)年には廃止されてスピーカーが撤去されています。
トイレ、洗面所(Restroom)は1,4,6号車にあり、1710系や1720系と同様に和式トイレと洋式トイレ(Westan Style Toilet)が1ヶ所ずつあります。
1957(昭和32)年に導入された1710系の時代から洋式トイレがあるのは、外国人観光客対策であり、洋式トイレのドアの部分には、Lavatory Westan Styleなどの英語の表示となっています。
客室のトイレ使用表示灯では、洋式トイレの部分で、WASHROOM ENGAGEDと表示されるし。
現在はバリアフリー法により列車の車内トイレで洋式トイレが当たり前といるけど、来年春にデビュー予定の500系リバティ(Revaty)のトイレも洋式トイレに統一されることになります。
こちらは2011(平成23)年から2012(平成24)年に掛けて塗装変更、座席のモケット交換によるリニューアル(Refurbishment)が行われていたけど、トイレや化粧室がそのままで、車椅子対応の座席や幅広の洋式トイレ(誰でもトイレ)がないので、未だバリアフリー化されていないという不満があります。
4人用個室(Compartments)は6号車(浅草、新宿寄り)に6室あり、大理石製のテーブル、カーペット式の内装により、ホテルの客室がイメージされています。
個室の料金は、1室当たり平日は3090円、土休日は3700円であり、JR線直通スペーシア(JRではグリーン個室扱い)の場合は、JR線内では3090円、JR線と東武線に跨がる場合は6180円掛かるし。
リニューアルされてからは、普通座席が青色(Blue)、個室が茶色(Brown)となっています。
3号車にはビュッフェ(Buffet)や自動販売機(Vending Machine)があり、サービスカウンター型式によりお土産品や焼きおにぎりなどの加熱品メニュー等を買うことが出来ます。
ビュッフェの隣には、サービスコーナーがあり、デラックスロマンスカー時代から、外国人対策により英語の話せる女性アテンダント(飛行機と同様にスチュワーデスと呼ばれていた)が乗務していたけど、2003(平成15)年3月19日に乗務が廃止された為に開きスペースとなっています。
足回り品はGTO方式のVVVFインバータ方式であり、最高速度が120Km/hと、1720系DRCの110Km/hよりも速くなっています。
こちらは、JR直通のスペーシアにも生かされているし。
浅草発着の特急スペーシアの停車駅
浅草~とうきょうスカイツリー(浅草10時台発の下り列車と上りの全列車のみ停車)~北千住~春日部~栃木~新鹿沼~下今市~東武日光
鬼怒川線 下今市~新高徳~鬼怒川温泉~鬼怒川公園~新藤原
新藤原発着の特急は上りのスペーシアきぬ106号と108号の2本のみ。
スペーシアけごん1号は、板倉東洋大前駅にも停車しています。
スペーシアけごん237号と204号は新栃木発着(新栃木出張所(栃)にて停泊)、スペーシアけごん39号と2号は春日部発着と、通勤輸送を兼ねているし。
100系スペーシアなどが配置されている南栗橋車両管区春日部支所(春)は、1966(昭和41)年9月1日に北春日部駅(キカス)と共に春日部検修区として新設されたもので、これまでの竹ノ塚電車区(旧、西新井電車区、竹ノ塚駅付近)が営団地下鉄に譲渡され、日比谷線の竹ノ塚検車区(現、東京メトロ、千住検車区竹ノ塚分室、車両配置なし)となっています。
東京メトロ日比谷線と言えば、来年3月に本格的にデビューする予定の新型の13000系(4ドアの7両編成)が12月23日から25日に南千住~霞ケ関(東京都)間の1往復でプレデビューすることで話題になっています。
南千住 9時16分発→霞ケ関 9時42分着、9時53分発→南千住 10時19分着
13000系の東武バージョンである70000系のほうも500系リバティと共に来年3月にデビューする予定となっているし。
500系リバティは、浅草~東武日光間のリバティけごん、浅草~鬼怒川温泉、新藤原間のリバティきぬ号、浅草~会津田島間のリバティ会津号、浅草~館林間のリバティりょうもう号、浅草~春日部間のスカイツリーライナー号、浅草~大宮、野田市間、大宮~運河間のアーバンパークライナー号であり、春日部、東武動物公園、下今市の各駅での分割・併合も行われることになります。
このような分割・併合特急のコンセプトは、近鉄特急や小田急ロマンスカーにも生かされているし。
スカイツリーライナー号は、100系スペーシアも使われることになるけど、春日部発着のけごん号から変更されると思われます。
日光詣スペーシアの塗装は、10月3日から台湾鉄路の自強号にも施されています。
昨年10月、東武ワールドスクウェアに台湾の台北101のミニチュアが設けられたのは、その縁であるし。
東武ワールドスクウェアが開設されたのは、1993(平成5)年4月24日のことで、当初から世界の建築物をガリバー気分で楽しむことがコンセプトとなっています。
東武グループらしくスカイツリータウンのミニチュアもあるし。
当時は、地元栃木県出身の小田茜氏がそのCMに出演し、そのテーマソングも歌われていました。
昨日発表された今年の漢字は、「金」となっていたので、このことに因んで金色の日光詣スペーシアを話題にしました。
今年はリオデジャネイロオリンピックで金メダルラッシュで話題になっていたし。
このように、昨年果たすことの出来なかった東武ファンフェスタでの金色のスペーシアを撮影することが出来て良かったです。