山形新幹線(東京~福島~山形間)が、初のミニ新幹線として開業してから、一昨日(7月1日)で25周年を迎えていました。
当時の山形新幹線つばさ号は、400系による6両編成で、一部を除いて東京、上野~福島間で、8両編成だった200系K編成と連結されていました。
山形新幹線つばさ号の路線
東京~(上野)~大宮~(宇都宮)~(郡山)~福島~米沢~(高畠)~(赤湯)~(かみのやま温泉)~山形~天童~さくらんぼ東根~村山~大石田~新庄
カッコ内は一部の列車のみ停車
東京~山形、新庄間の定期列車のうち、東京~山形経由~新庄間の直通列車は、下り8本、上り9本、山形止まりの列車は、下り8本、上り7本であり、日中は山形行きと新庄行きが交互に運転されています。
山形発新庄行きの列車は、山形 7時01分発→新庄 7時46分着で普通車全車自由席であり、ミニ新幹線の定期列車で唯一新幹線区間を走らない列車となっています。
東京~新庄間のつばさ121号とつばさ160号(朝の下りの始発と夜の上りの最終)は、新幹線区間を含めて全区間E3系の7両編成による単独運転となります。
臨時つばさ号では、全区間単独運転となる列車もあり、その場合は日中も新幹線での単独走行シーンも見ることが出来ます。
山形新幹線は東京(福島)寄りの11号車がグリーン車、12~15号車が普通車指定席、山形・新庄寄りの16,17号車が普通車自由席となっているけど、臨時つばさ号で、日によって全席指定となる場合があるので、自由席利用の場合注意が必要となります。
山形新幹線の自由席は、2両しかないので、時期によって混雑が激しくなることで有名であるし。
2002(平成14)年11月30日までは、秋田新幹線こまち号にも自由席があったけど、秋田新幹線こまち号が、やまびこ→はやて号と共に全席指定化されてからは、自由席のあるミニ新幹線が山形新幹線つばさ号だけとなっています。
山形新幹線が開業したのは、1992(平成4)年7月1日の東京~福島~山形間のことで、東京~福島間で東北新幹線を走り、福島~山形間で在来線を走るという二足のわらじを履いた新幹線として話題になっていました。
福島~山形間では、従来のフル規格新幹線を通すことが困難であった為に、既存の在来線部分を新幹線車両が通れるように改良され、福島駅で新幹線の駅と接続された上での直通運転によるミニ新幹線方式で山形新幹線が実現していたのであります。
山形新幹線の開業と共に上ノ山駅が、上山温泉への最寄り駅として、かみのやま温泉駅に変更されていたし。
こうして、山形新幹線が大好評となったことにより、1995(平成7)年12月1日には、1両増結されて7両編成化されていました。
1997(平成9)年3月22日に開業した秋田新幹線こまち号のほうも、フル規格新幹線を通すことが困難であった為に、田沢湖線(盛岡~大曲間)と奥羽本線の大曲~秋田間がミニ新幹線が通れるように改良されていたので、今年開業20周年を迎えた秋田新幹線があるのは、山形新幹線があるからこそ実現したと思っています。
当時は、山形駅で485系によって運転されていた新庄、秋田方面への特急こまくさ号(これまでの特急つばさ号に替わる列車)に接続していました。
山形新幹線を新庄まで延長させてほしいという要望が高まった為に、山形~新庄間もミニ新幹線方式に改良され、1999(平成11)年12月4日には、新庄延長が実現していたのであります。
新庄延長により、楯岡駅が村山駅となり、神町~東根間にあった蟹沢駅が南側に移転されてさくらんぼ東根駅が開業していました。
さくらんぼ東根駅には、蟹沢駅で使われていた駅名標が保存されているし。
山形新幹線沿線には温泉地が多いので、温泉新幹線と呼ばれていることであり、将棋の駒の産地として有名な天童温泉も、新幹線で結ばれるようになっていました。
山形新幹線にE3系(初代こまち型車両)の1000番台が導入されたのは、1999年12月4日の新庄延長の時からであり、L51編成とL52編成があったことから、新庄行きまたは新庄発の一番列車に充当されていました。
E3系の導入によって、400系の塗装が濃いグレー系から明るい感じの塗装に変更されていたし。
400系は、2008(平成20)年12月20日にデビューしたE3系2000番台によって順次置き換えられ、2010(平成22)年4月18日のさよなら400系 つばさ18号(新庄発東京行き)をもって最後を迎えていたのであります。
こちらは同年4月3日にもありがとう400系号として運転されていたし。
さよなら運転で使われていたL3編成のうち、東京(福島)寄りに連結されていた411-3号車が、初のミニ新幹線車両として、銀つば塗装のまま静態保存され、今後拡大される予定の鉄道博物館(さいたま市)で展示される予定となっています。
400系とE3系が混在していた頃は、共通運用(新幹線区間では240Km/h運転)だったので、E3系に乗れるのも運次第でありました。
E3系2000番台は、1000番台をベースに内装の改良、一部座席へのコンセントの取り付け、側面表示の大型のフルカラー方式への変更等により、同時期に導入された東海道・山陽新幹線のN700系もどきの車両となっています。
N700系と言えば、7月1日(山形新幹線の開業記念日と同じ日)にデビュー10周年を迎えていたし。
1000番台のほうは、2005(平成17)年にL53編成が追加され、2014(平成26)年から一昨年(2015(平成27)年)に掛けて、秋田新幹線のE6系導入により捻出されたR23~26編成から転用されたL54,55編成により、L51編成とL52編成が置き換えられ、E3系のGTO車が全廃されていました。
2014年から昨年(2016(平成28)年)に掛けて、L64編成を皮切りに銀つば塗装から現在のおしどり塗装となり、昨年10月29日に銀つばラストランを迎えたL63編成を最後に完了していました。
L54,55編成は、転用当初からおしどり塗装であります。
山形新幹線つばさ号の東京~福島間の併結相手の移り変わり
初代 200系K編成(8両→10両)
1992年7月1日~2001(平成13)年9月20日
1999年3月からはリニューアル編成も加わっていたけど、最後までオリジナル編成も使われていました。
200系K編成のオリジナル編成のうち、K11→K31編成に連結されていた222-35号車は、さいたま市にある鉄道博物館で展示されています。
2代目 E4系MaxP編成(8両編成) 1999年4月29日~2012(平成24)年9月28日
当時は山吹色で、オール2階建てのMaxとミニ新幹線の凸凹の組み合わせが見られていました。
このような組み合わせは、最高速度が240Km/hだった山形新幹線つばさ号だけで、高速輸送重視の秋田新幹線こまち号では見られなかったし。
3代目 E2系J編成(10両編成) 2014年3月17日~
山形新幹線のE3系への統一及びE2系との連結化によって大宮~福島間での275Km/h運転が可能となり、東京~山形、新庄間がスピードアップ化されていました。
東北新幹線では、E5系(はやぶさ型車両)の導入が進められているので、山形新幹線の併結相手がE5系に変わることが予想されています。
画像の列車は、3月25日に東京駅の23番線で撮影したE3系2000番台のL66編成によるつばさ145号(福島までE2系によるやまびこ145号と併結)で、東京駅を16時ちょうどに発車した後、上野、大宮、宇都宮、郡山、福島、米沢、赤湯、かみのやま温泉、山形、天童、さくらんぼ東根、村山、大石田に停車してから新庄へと向かうことになります。
新庄行きの場合は、山形駅まで、山形・新庄と表示されるし。
山形駅の新幹線乗り場は、東側の1,2番線で、1番線は山形発着の上り列車専用、2番線は新庄方面と、新庄からの上り列車が発着しています。
山形駅の新幹線ホームの発車メロディーは、山形らしく花笠音頭となっているし。
新庄駅は、階段等を使わずに乗り換えることが可能なバリアフリー駅であるけど、山形駅や秋田駅のような連絡改札がない為に新幹線の発車後に検札が行われています。
開業25周年を迎えた一昨日(7月1日)は、新庄から東京までE3系改のとれいゆによる団臨が運転され、東京駅にも乗り入れていたことで話題になっていました。
このように、開業25周年を迎えた山形新幹線を話題にすることが出来て良かったです。
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開業25周年を迎えた山形新幹線つばさ号 L66編成
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