
7月6日は、東京から藤沢まで、185系(踊り子型車両)のオオA3編成(クハ185-5F)による、湘南ライナー1号(小田原行き)に乗りました。
こちらは、東海道線の通勤ライナーである湘南ライナー(平日のみ運転)のうちの1本であり、東京駅の9番線を18時30分に発車し、品川駅で乗車扱いが行われた後、東海道貨物線を経由してから藤沢へと向かい、茅ヶ崎に停車してから小田原へと向かうことになる列車であり、下りの湘南ライナーで唯一東海道貨物線経由(大船、辻堂、平塚、二宮、国府津駅通過)となります。
自分(しゃもじ)が東海道貨物線(横浜羽沢貨物駅)を通ったのは、2015(平成27)年7月9日以来丸3年ぶりであり、当時は、新宿から藤沢まで同じ185系のオオOM109編成の7両編成(最後のEXPRESS185塗装)によるホームライナー小田原21号に乗っていました。
今回湘南ライナー1号で乗ったオオA3編成は、10両基本編成(グリーン車2両付き、特急踊り子号の伊豆急下田発着メインで使われる編成)であり、1981(昭和56)年のデビュー当時と同じ斜めストライプ塗装となっています。
185系の斜めストライプ塗装への復元は、2011(平成23)年7月の踊り子号30周年記念により、A8編成(当時田町車両センター(現在は廃止され、東京総合車両センター田町センターとなっている)所属だった)を皮切りに行われ、現在は全ての編成が斜めストライプ塗装化されているので、明日(7月10日)定期運用最終日を迎える小田急電鉄の7000形ロマンスカーLSE車のうちの7003Fと7004F(最後まで残された編成)が、デビュー当時の塗装に戻されたことと同様であります。
斜めストライプ塗装に戻される前は、田町車両センター所属だった編成がブロック塗装、新前橋電車区→高崎車両センター所属だった編成がEXPRESS185塗装に分かれていました。
斜めストライプ塗装のほうが、185系に似合っているので、斜めストライプ塗装化は歓迎であったのであります。
185系のA編成(10両基本編成)は、特急踊り子号と一部を除いた湘南ライナー、おはようライナー新宿22号で使われているけど、かつては新宿~前橋間のスワローあかぎ(あかぎ号)やホームライナー(おはようライナー)高尾号(中央ライナーの前身)、東海道線の普通列車にも使われていたこともありました。
185系のA編成にスワローサービスの表示が残されていたのは、スワローあかぎ号に使われていた時の名残であります。
今回乗った185系のA3編成は、1981年2月に川崎重工業(Kawasaki)で製造され、同年3月から10月1日に特急踊り子号として正式にデビューするまでの間、普通列車や急行伊豆号として暫定的に使われ、153系(かつて存在していたオレンジフェイスの急行型車両)と併結運転されていたシーンも見られていたこともありました。
湘南ライナーが登場したのは、国鉄(日本国有鉄道、JNR)最後の改正であった1986(昭和61)年11月1日のことであり、当時は現在と同じ185系(踊り子型車両)による下り4本、上り2本となっていました。
それが好評であることから増発され、現在は下り9本、上り7本となっています。
湘南ライナーのうち、215系(オール2階建て車両)で運転されるのは、3,7,9,6,8号(下り3本、上り2本)であり、他は185系(7両,10両,15両)で運転されます。
185系の15両で運転される湘南ライナーは、5,13,2,14号であり、金曜日には、17号も15両となります。
朝の湘南ライナー10号(品川行き)は、185系の7両編成が使われています。
東海道貨物線経由で運転される湘南ライナーは、下りの1号と、上りの4号(品川行き),6号,8号,10号(品川行き),12号であり、215系が使われている6号と8号は、東京駅の横須賀・総武快速線の地下ホームに到着(新橋駅地下ホームにも降車扱いで停車)となります。
湘南ライナーの時刻(平日のみ運転)
下り(藤沢、茅ヶ崎、小田原方面、大船または藤沢→小田原間は快速運転(フリー乗車区間))
1号 東京 18時30分発→品川 18時39分発→(貨物線経由)→小田原 19時43分着 185系10両 途中 藤沢、茅ヶ崎に停車
3号 東京 19時ちょうど発→品川 19時10分発→小田原 20時21分着 215系10両 途中 大船、藤沢、辻堂、茅ヶ崎、平塚、国府津に停車
5号 東京 19時30分発→品川 19時40分発→小田原 20時45分着 185系15両 途中 大船、藤沢、辻堂、茅ヶ崎、平塚、国府津に停車
7号 東京 20時ちょうど発→品川 20時10分発→小田原 21時20分着 215系10両 途中 大船、藤沢、辻堂、茅ヶ崎、平塚、二宮、国府津に停車
9号 東京 20時30分発→品川 20時40分発→小田原 21時43分着 215系10両 途中 大船、藤沢、辻堂、茅ヶ崎、平塚、国府津に停車
11号 東京 21時ちょうど発→品川 21時10分発→小田原 22時12分着 185系10両 途中 大船、藤沢、辻堂、茅ヶ崎、平塚、国府津に停車
13号 東京 21時30分発→品川 21時40分発→小田原 22時43分着 185系15両 途中 大船、藤沢、辻堂、茅ヶ崎、平塚、国府津に停車
15号 東京 22時30分発→品川 22時40分発→小田原 23時43分着 185系10両 途中 大船、藤沢、辻堂、茅ヶ崎、平塚、国府津に停車
17号 東京 23時30分発→品川 23時40分発→小田原 0時45分着 185系10両(金曜日は15両) 途中 大船、藤沢、辻堂、茅ヶ崎、平塚、国府津に停車
上り(品川、東京方面)
2号 小田原 6時19分発→品川 7時40分着→東京 7時49分着 185系15両 途中、平塚、茅ヶ崎、辻堂、藤沢、大船に停車
4号 小田原 6時34分発→(貨物線経由)→品川 7時40分着 185系10両 途中、茅ヶ崎、藤沢に停車
6号 小田原 6時58分発→(貨物線経由)→品川 8時02分着→新橋 8時08分着→東京(横須賀・総武快速線地下ホーム) 8時13分着 215系10両 途中 茅ヶ崎、藤沢に停車
8号 小田原 7時16分発→(貨物線経由)→品川 8時31分着→新橋 8時36分着→東京(横須賀・総武快速線地下ホーム) 8時41分着 215系10両 途中 国府津、二宮、平塚、茅ヶ崎、藤沢に停車
10号 小田原 7時28分発→(貨物線経由)→品川 8時40分着 185系7両 途中、国府津、二宮、平塚、茅ヶ崎、藤沢に停車
12号 小田原 7時59分発→(貨物線経由)→品川 9時11分着→東京 9時22分着 185系10両 途中、茅ヶ崎、藤沢に停車
14号 小田原 8時09分発→品川 9時17分着→東京 9時26分着 185系15両 途中、平塚、茅ヶ崎、辻堂、藤沢、大船に停車
普通車でライナー券(乗車整理券、510円)が必要な区間は、下りの東京→大船(1号は藤沢)間と、上りの全区間であり、下りは東京駅と品川駅、上りは小田原、国府津、二宮、平塚、茅ヶ崎、藤沢、大船駅(いずれも乗車のみ扱い)で発売されています。
湘南ライナーのグリーン車(10両または15両の場合は、4,5号車)に乗るときには、ライナー券の代わりに、従来の普通列車や快速列車と同様のグリーン券が必要となります。
今回乗った湘南ライナー1号の普通車は、品川駅乗車分が1~3号車、東京駅乗車分が6~10号車に割り当てられていたので、今回6号車(モハ184-10号車)に乗りました。
こちらは、東武鉄道東上本線(東武東上線)の50090系によるTJライナーと同様に、座席定員制の自由席扱いであり、窓側から埋まっていくことになるので、窓側の座席を狙いたい場合には、早めに並んでおく必要があります。
この日のA3編成は、湘南ライナー1号の運用に入る前、特急踊り子107,108号(全区間10両)で東京~伊豆急下田間の1往復に入っていました。
湘南ライナー1号が小田原に到着した後、東京駅まで回送され、東京 22時30分発の湘南ライナー15号で再び小田原へと向かうことになります。
貨物線を通らない湘南ライナーは、東海道線の通勤快速と同様に横浜駅を通過していくので、京浜急行電鉄(京急)の2100形による京急ウィング号またはモーニングウィング号(どちらも平日のみ運転で、全席指定となっている)と同じような感覚となります。
ライナー券の券売機で、1000円札を使ってライナー券を買う場合には、先に10円硬貨を入れてから1000円札を入れた時に500円お釣りがくるので、その旨も表示されています。
藤沢からは、片瀬江ノ島まで各駅停車で移動し、片瀬江ノ島から50000形VSEによるえのしま2号(明日(7月10日)から基本的に70000形GSEで固定される)で帰ったので、今回藤沢駅でそれに間に合う湘南ライナー1号に乗ったのであります。
昨日(7月8日)までの土休日には、50000形VSEによるさがみ73号秦野行きが見られていたけど、7月14日からは基本的に70000形GSEによる運用となるので、代走がない限り、VSEの秦野行きが見られなくなってしまいました。
新宿から19時30分発の185系の7両編成によるホームライナー小田原21号で藤沢に行った場合、藤沢 20時21分着となってしまうので、えのしま2号には間に合わない状態であります。
ホームライナー21号には、2015年7月9日に乗ったので充分と判断しました。
湘南ライナー1号で小田原まで乗り通した後、小田原20時02分発のはこね44号(30000形EXEまたはEXEαによる運転)で新宿へと向かうことが可能であります。
東海道貨物線経由の湘南ライナーは、品川~鶴見間、品鶴(ひんかく)線(普段横須賀線や湘南新宿ラインが通るルート)となっているけど、新川崎駅では、本線ではなく、操車場側を通過していくことになり、この点も見逃せない点であります。
品鶴線(品川~新鶴見操車場~鶴見間)が、貨物線として開業したのは、1929(昭和4)年8月21日のことであり、1980(昭和55)年10月1日のSM分離(東京~大船間での東海道線と横須賀線の分離)により旅客線化され、新川崎駅(品鶴線内、新鶴見操車場に隣接)と東戸塚駅が新設されていました。
保土ヶ谷駅は、SM分離により横須賀・総武快速線のみの停車駅となり、現在は湘南新宿ラインの停車駅ともなっています。
品鶴線には、1986年4月2日に西大井駅、 2010(平成22)年3月13日に武蔵小杉駅がそれぞれ開業していたけど、どちらも湘南新宿ラインの分岐駅(前者は横須賀線⇔宇都宮線直通、後者は東海道線⇔高崎線直通)でもあります。
横浜羽沢貨物駅は、1979(昭和54)年10月1日に東海道貨物線と共に開業した、コンテナ輸送の貨物駅であり、来年度(2019年度)下期には、相模鉄道(相鉄)の羽沢横浜国大駅(隣接地)の開業と共に大きく変化していくことになります。
羽沢横浜国大駅は、相鉄本線の西谷駅から分岐する神奈川東部方面線として地下に出来る2面2線の駅であり、2019年度下期に、JR線との連絡線(相鉄・JR直通線新宿方面へ直通運転)が開業した後、2022年度下期には、相鉄・東急連絡線(羽沢横浜国大から新横浜経由で日吉駅まで向かい、ここから東急線、東京の地下鉄線に直通)が開業する予定となっています。
相鉄では、20000系(東急線、地下鉄線との直通運転対応)とは別に、JR線直通用の12000系(山手線用のE235系ベースと思われる)が導入される予定であり、今年度中には、最初の10両1編成入ることになります。
相鉄線とJR線の分岐点は、港北トンネル内に出来るので、気づきにくい点があります。
ライナー券は、通常の切符と同じサイズであり、乗車口前の検札では、それを見せることになるので、注意が必要であります。
2008(平成20)年3月14日まで、新宿~小田原間のホームライナー小田原(おはようライナー新宿)号と湘南ライナーの一部に、E257系(中央線特急あずさ、かいじ号の車両)が使われていたこともあったけど、新型のE353系の導入により、E257系が踊り子号に転用されれば、E257系による湘南ライナーが再び見られるようになります。
藤沢駅と茅ヶ崎駅のライナー専用ホームは、10両編成までしか入れないので、ホームライナー小田原号とおはようライナー新宿号の一部にE351系の12両編成(今年4月7日に全廃された初代スーパーあずさの車両)が使われていた頃には、1~3号車部分がドアカットされていました。
中央線特急車両が東海道線のライナー運用から撤退し、本来の中央線の中央ライナーや青梅ライナーの運用に回されたのは、幕張車両センター所属だった183系や189系の置き換え用だけでなく、遅延の影響を最小限に食い止める為でもあります。
2008年3月9日までは、湘南ライナー5,9,14,16号に限り、土休日にも運転されていたけど、同年3月17日からは平日のみの運転となっています。
185系による湘南ライナーは、踊り子号の運用と共に先は長くないと言われているので、これを期に乗ることが出来て良かったです。