
続いては、10月5日に西武鉄道の南入曽車両基地で行われた、西武トレインフェスティバル2019in南入曽車両基地で、床下見学用として展示されていた、N2000系の2083Fで、床下機器のカバーの一部が外された上での解説が行われていました。
この見学ルートは、一方通行であり、クハ2083号車(西武新宿、飯能寄りの先頭車)側から入場し、床下機器を見学してから、反対側のクハ2084号車(本川越、池袋寄りの先頭車)の貫通ドアから車内に入り、車内の南入曽車両基地の1日紹介を見てから退出するというパターンとなっていたので、普段味わうことの出来ない、2000系の貫通ドアを通り抜けるシーンを体験することも出来ました。
希望者は、横に展示されていた2419F(2両付属編成)による乗務員室で記念撮影に参加することも出来たけど、やはり列が出来ていました。
西武の2083Fは、1991(平成3)年に東急車輛製造(現、総合車両製作所横浜事業所)で製造された当時は、池袋線系統で活躍していました。
池袋線系統と新宿線系統の車両入れ替えは容易であり、方向幕やLED表示も、池袋線系統と新宿線系統の両方が入っています。
休憩用車両として使われていた30000系スマイルトレイン🚃😊の38106F(新宿線系統所属)で、通勤急行西武秩父行きの表示が披露されていたのはその為でありました。
2083Fの行先表示は、通勤急行狭山市(側面は、通勤急行)で、普段見られない表示となっていました。
西武の通勤急行は、池袋線、新宿線共に平日朝の上り(池袋または西武新宿行き)のみ運転であるので、通過急行に下りの表示の組み合わせはイベントならではであります。
池袋線の通勤準急は、平日朝の上り(小手指→池袋間)のみ運転となっているけど、2012(平成24)年6月29日までは、平日の夕方以降の下りにも設定されていました。
2012年6月29日まで西武新宿~拝島間で運転されていた拝島快速は、途中、高田馬場、鷺ノ宮、上石神井、田無、小平、玉川上水、武蔵砂川、西武立川の各駅に停車していたけど、急行が停車する花小金井、萩山、小川、東大和市の各駅を通過していたので、救済列車として、田無~玉川上水間の列車も運転されていました。
田無駅での折り返しは、西武新宿方向だけに戻されたのであります。
通勤急行の表示を土曜日に撮影出来たことも、このイベントならではでした。
方向幕で抽選コーナーで展示されていた2535Fは、1989(平成元)年に東急車輛製造で製造された4両編成であります。
N2000系の4両編成は、1988(昭和63)年から1990(平成2)年に掛けて23編成製造されたものであり、2013(平成25)年3月15日まで小平~西武遊園地間の列車メインで使われていました。
これらの編成には、LED化されたものもあるけど、方向幕が健在であることは嬉しいことだと思います。
西武線の快速は、現在地下鉄直通列車を含めた池袋線系統専用の種別となっているけど、1993(平成5)年12月6日から2001(平成13)年12月14日まで、新宿線系統(平日朝の拝島、西武遊園地→西武新宿間)にも運転されていました。
こちらは、田無→高田馬場間で、鷺ノ宮駅のみ停車し、上石神井駅を通過していたので、当時田無→高田馬場間で上石神井駅のみ停車で鷺ノ宮駅を通過していた初代の通勤急行が存在していたことにより、千鳥停車となっていました。
2001年12月15日の改正(中村橋~練馬高野台間の暫定複々線化)では、池袋線系統に平日朝の1本のみ運転されていた通勤快速も廃止されていました。
池袋線の通勤快速は、末期は小手指→池袋間の運転で、途中、所沢、東久留米、大泉学園の各駅に停車していました。
飯能始発だった頃は、飯能→小手指間で入間市駅のみ停車していたので、西武の通勤の付く列車で最も停車駅が少なかったことが分かります。
池袋線の区間準急は、1998(平成10)年3月26日から2003(平成15)年3月11日まで運転されていた列車で、池袋~練馬間が準急と同様のノンストップ区間で、準急通過駅である中村橋、富士見台、練馬高野台の各駅にも停車していました。
2003年3月12日の改正では、桜台(新桜台)~練馬高野台間の複々線化が完了した時でありました。
練馬~中村橋間の複々線化が遅れていた理由は、目白通りとの交差の関係であり、オーバークロスしていた道路(目白通り)を下に移し、鉄道の高架線を設ける大掛かりな逆立体化工事が行われていた為であります。
練馬~中村橋間で交差する目白通りは、西武バス🚌と共同運行バス会社🚌による高速バスも通っています。
2012年11月18日には、練馬高野台~石神井公園間が複々線化されたけど、その前の2012年6月30日の改正で、石神井公園駅のホームが全面使用開始されたことにより、練馬高野台行きの列車が廃止されていました。
練馬高野台行きの列車は、石神井公園駅の高架複々線化までの暫定的なものであったことも言うまでもないです。
狭山市行きは、普段見られない行先であるけど、2005(平成17)年8月27日の第一回目の南入曽でのイベント(車両展示撮影会)の時に、未更新だった2031F+2419Fによる臨時の急行狭山市行き(撮影会へGO!号、ヘッドマーク付き)が運転されていました。
当時の方向幕は、ローマ字が入る前の旧タイプでありました。
これらの編成は、狭山市駅到着後に南入曽車両基地まで回送され、撮影会用として展示されていたのであります。
当時は、新所沢~南入曽車両基地間の臨時列車が運転されていなかったので、入曽駅から徒歩で行くしかなかったです。
このイベントが大好評であったことから、翌年の2006(平成18)年から南入曽電車夏まつり→西武トレインフェスティバルとして、毎年行われるようになったのであります。
今年の新所沢~南入曽車両基地間の臨時列車には、南入曽車両基地50周年記念ヘッドマーク付きの2000系2007Fも使われていたので、50周年を期に原点回帰されていました。
2005年のイベント臨時列車に使われていた2419Fは、奇しくも今年の南入曽のイベントで、乗務員室で記念撮影に使われていたのであります。
2000系の界磁チョッパ装置の内部は、普段見ることが出来ないので、見られただけでも幸せでありました。
南入曽車両基地の屋内(検修棟)は、小規模な車両整備や点検の為にあるスペースであり、全般検査や重要部検査などの大規模な整備は、武蔵丘車両検修場(西武鉄道の総合車両工場)で行われることになります。
西武2000系は、車体更新が行われた時にVVVF化されなかったので、全編成が界磁チョッパ制御車のままとなっています。
2016(平成28)年9月に廃車となった2097Fには、試作VVVFインバータ車であるモハ2197号車とモハ2198号車(101系のインバータ試験車から転用されていた)が連結されていたけど、これがネックであったことから、N2000系の編成単位での廃車第一号となってしまいました。
今年7月に廃車となった東急電鉄8500系の8642Fも、VVVF試作車入りで、西武2097Fと似たような編成となっていたのであります。
2097Fの池袋寄りに連結されていたクハ2098号車の前頭部は、京急800形の812-6号車と東急7700系の7702号車の前頭部と共に、池袋の丸善(MARUZEN)で展示されています。
こちらには、元祖ハヤシライスを頂くことの出来るカフェがあります。
自分(しゃもじ)は、2097Fが活躍していた頃に、VVVFインバータ側に優先的に乗っていました。
西武鉄道のVVVF車は、1985(昭和60)年4月25日の西武山口線の新交通システムへの転換の時にデビューした8500系(レオライナー)が最初であり、山口線以外(普通鉄道)では、1992(平成4)年6月1日にデビューした6000系から本格採用されています。
この日は新宿線の6000系(量産先行車)の2編成のうちの6101Fが送迎電車乗り場の隣に留置されていた
けど、それが撮影会用として使われなかったことで残念に思いました。
南入曽の展示車両の行先・種別表示は、一定ではなく、随時変えられていたので、撮影する楽しみがありました。
このように、南入曽のイベントで、N2000系を話題にすることが出来て良かったです。